p_f のコメント

生来的な優劣が否めないのは知能や身体能力だけでない。人並みを優に超えた水準で「頑張れる」能力も天性のものでないか。
天才と言われる人たちが しばしば「努力の賜物だ」と語る。それで凡人は「自分も頑張ればモノになるのでないか」と勘違いして喜劇か悲劇に終わる。だが、世の中「孫崎さん」だらけだったら、それはそれで大変な気もする。傑出した人だけでなく、それを応援する大多数の凡人にも それなりに存在価値はある、そう思わねば やってられない。

一方、過日ブラジルが誇る作詞家がコロナで亡くなったが、コンビを組んでいた作曲家/ギター奏者(74)が次のコメントを発した-

「親友を失ったが、この悲しみの海で生きる理由を得た。私は自分の力がある限り歌を歌いたい。『証人が死んだときだけ人は死ぬ。』そして、私はアルジールの精神を生きさせるためにここにいます。私とすべてのブラジル人は彼の天才に触れました」

また、以下は10年以上前に聞いた故・天本英世氏(俳優)の話。復員後、外交官を目指して東大法学部に進学するも、周囲の学友にも幻滅して?中退して以降、「何も持たない、何モノにも縛られない」が信条。ロルカの詩の朗読でも知られていた-

「よくブラーッと散歩してますが、そういう時にこそ日本人とは何だとか、日本国家とは何だとか いうことを考えるんですね、人間は。ところが今、ブラーッと散歩してる日本人がいないんですね」

「非常に明るくて、ただ騒いでいるだけのようなスペイン人の中に、非常に『儚い』という思想があるんですね。だから、『今日しかない!』と。だから、今日騒いで、楽しく明るくやるわけですね。日本人は、もちろん明日も当然、生きて目が覚めると思ってるし、明日どころか、10年、30年先も、生きて目が覚めると思ってるんですね」

「スペインっていうのは『死の国』なんです。『死』が強烈なんですよ、イメージが。『死』が強烈なイメージの国は『生』も強烈なんですね...」

> もう渡り鳥の泳ぎをじっと眺めて、ああ自然はいいなと過ごす時かもしれません。

天本氏曰く、そういう時間も持たねば、「哲学の無い、くだらない人間になってしまう」とのことです。

No.3 47ヶ月前

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