りゃん のコメント

米国大統領選挙とチャイナ肺炎でかすみがちだったが、立皇嗣の礼がとりおこなわれ、これで皇位の継承に関する儀式はすべて終わった。今回の記事は、そこから連想されたのかもしれない。

わたしは右寄りと自称することはあるが、右翼とかネトウヨと自称したことはない。ネトウヨは蔑称(しかももともとの意味とはかけはなれている)だから論外だが、右翼であれば、自分にそのアイデンティティがあれば、右翼とよばれても別にいやではない。

しかし、本当に右翼なひとびととは、天皇についてのはなしがあわない。彼らの中には、簡単に、天皇に主権をかえすとかそれに似たことをいうひとがけっこう多い。しかしわたしは現在のようなありかたが、むしろ日本の(少なくとも江戸時代以降の)伝統であろうと考えている。

伝統であるという以上に、天皇とか国王がいることのひとつの「現代における」効果は、権威と権力とを分離できることだろう。いまの日本ではせっかく分離しているものを、ふたたび一緒にする必要はないとおもわれる。

天皇や国王の存在するもう一つの意味は、愛国心の中核になることであり、ロシアで国王が求められているとしたら、そちらの意味ではなかろうか。共産主義によって処刑された国王を、ナショナリズムに目覚めた国民が希求するというのは、共産主義とナショナリズム、そして共産主義と反ナショナリズム(グローバリズム)との関係に示唆するものがあろう。

No.5 48ヶ月前

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