りゃん のコメント

これを今読んでいる人が今この瞬間使っているインターネットも始まりは米国の軍事研究の成果だし、クルマに乗る人は使っていることの多いカーナビとか宇宙開発に使われるロケットをはじめとした科学技術、こうしたものも軍事研究と関連が深い。

軍事研究に限らず科学そのものが、西欧近代のあゆみをみれば、宗教との対立の歴史を経ながら、徐々に国力に直接関係するものとして国家によって承認され(そうなった理由も軍事技術と関連が深い)、今日ますます、国の予算を大量に得ているという意味で国の政策に組み込まれたものとなっている。つまり、今日の科学は、体制の一部なのである。

このへんの割り切りは、このブログでも熱心な信奉者のいる中国なんかのほうがハッキリしているのだとおもう。つまり、共産党独裁体制に反対する科学も技術も存在そのものが許されないのではないか。

こうしたこと、つまり科学と権力との関係について批判的考察をしてきたのは、どちらかというと左の学者だとおもわれ、わたしも反原発運動について興味をもっていたときに家にあった高木仁三郎の本をけっこう読んで学ぶところが多かった。その高木自身は、後半生、公務員とは無縁の経歴を貫いている。

権力闘争で負けてなお、公務員になって権威を得たいというような学者は、高木の爪の垢でも煎じて飲めばいいと思う。

No.10 48ヶ月前

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