りゃん のコメント

はじめに、孫崎さんが
「この時、反対ないし消極派であった人々はその後、失脚していきます」
と書いているので、
あれ、彭徳懐だって文革でひどいめにあって失脚した将軍じゃなかったけとおもって、
調べたら、やはり記憶どおりでした。出版までに少し文章を推敲なさったほうがいいとおもいます。

前回の孫崎さんは、南を侵略しようとはやる金日成が、かならずしも乗り気でなかったソ連を
戦争にまきこむという経緯を述べた文章でした。本来内戦であるべきだった朝鮮戦争に、
外国勢力をひきいれたのは朝鮮民族自身であるのに、ところが現在かれらは、なにか
自分たちが被害者のような顔をしているという、朝鮮民族のロクデモナサが見て取れる内容でした。

今回は、孫崎さんの文章には書かれていませんが、ソ連のときと同様、
中国に北朝鮮からの要請があったことは事実です。
しかし見落とすべきでないのは、参戦には中国の主体的な意思も強くはたらいたことが、今回の文章で活写されているところです。

そもそもが満州は漢民族の土地ではなく、「 アメリカが鴨緑江に張り付いたままだと、中国侵略戦争を引き起こす 」という言い草は、現在ウイグル、チベット、南沙等はじめ、尖閣、沖縄、日本本国にまで至る、中共の拡張主義が建国当時から強く保持されていたことを示すものです。

彭徳懐の参戦によって、米軍は押し返され、結局、朝鮮は分断されてしまいました。
その後金王朝の後見をしつづけたことも含め、中国には朝鮮民族分断の責任の99%くらいがあるのでは
ないでしょうか。もちろん、もとはといえば朝鮮民族自身がまねいたことですが。

そして、彭徳懐は、人民の解放を信じてそのためにはたらこうとしたアタマの単純な軍人であり、毛沢東に利用されてしまったわけですが、現在の中国共産党がまったく人民のために働いていないのを地獄からのぞき見たら、
さぞ嘆くことだろうとおもいます。

No.9 47ヶ月前

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