妄想の万年中年 のコメント

ジャパン アズ ナンバーワンと書かれた1980年頃、一番顕著な日米の差は、量産現場における作業者の質の違いと考えていました。技術者に関しては、日本は職種間での差がなくチームワークを重視し、米国は職種間で能力及び給与の差が大きく情報の共有が難しい状況にあった。マネージメントに関しては、明らかに日本は劣っていた。また冷戦中とのことで、日本が米国の技術を使うことに対して寛容であった。その後、アメリカは謙虚に日本を研究して、技術の共有化やチームワークの導入をはかり、量産ラインへのロボットの導入やアジア移転、そして特許請求権の行使が始まっていった。日本は、QCチームの導入までは良かったのだが、TQCの導入と言った愚かなシステムの導入で、マネージメントがますますダメになっていった。1990年代になると、海外は「選択と集中」との名目でM&A・企業の再編が活発に行われたが、日本は首切りの代名詞としてリストラが使われ、水平分業や企業の再編がほとんど行われず、国際競争力を徐々に失っていった。総務省と経産省の縄張り争いで競争力を失った携帯電話、ハイビジョン放送による競争力が無くなったテレビ業界、シスコルータ導入における通信事業の壊滅と、その後は政府・官僚の無策というより邪魔によって現状の日本になっていると思っています。

No.2 55ヶ月前

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