マレーシャのマハテイール首相は米国を「ならず者国家」と観ている。彼は米IMFの乱暴な金融切り崩しに全面的に対決して克服した男だ。彼は米国はその傲慢な蛮行故に米国が早晩自滅すると観測している。従って、彼は日本の星条旗礼賛主義に警告を発する。 では、中国は米国をどうハンドルしようとするのか?中国がマハテイールさんと同様に米国を「ならず者国家」と見る。が、その「ならず者性」に全面的に対決して是正すると言う態度を取らない。むしろ、その蛮行とお付き合いし、暴走を抑制し、管理しようとしている。それはあたかも、日本社会が反社会勢力の上納金、みかじめ取り立てをある程度黙認し、コントロールして付き合っているのと同じなのだ。因みに、暴対法は組織的反社会勢力に対して組織名の変更を届け出るのを義務付けてその存在を認めて管理しているのだが、そこにはあきらめがある。 中国のそういう鷹揚な態度は、100年、200年期間をかけて、長く米国と注意をしながらお付き合いして行こうということだ。その心は「WE SHALL OVERCOME」だろう。イランもそうだが、中国も安定的な権力がなければ、カオスになってしまう。カオスになれば必ず餓死者が出る。その点。米国とは違う。米国はカオスだが餓死は無い。豊富な食肉生産と無料の食券供給があるからだ。フリードマンの政治経済哲学は米国に於いてはWORKABLEだが、中国やイランには通用しない。規模の小さい日本国家の日本人には想像できないことだ。
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孫崎享チャンネル
(ID:19005377)
マレーシャのマハテイール首相は米国を「ならず者国家」と観ている。彼は米IMFの乱暴な金融切り崩しに全面的に対決して克服した男だ。彼は米国はその傲慢な蛮行故に米国が早晩自滅すると観測している。従って、彼は日本の星条旗礼賛主義に警告を発する。
では、中国は米国をどうハンドルしようとするのか?中国がマハテイールさんと同様に米国を「ならず者国家」と見る。が、その「ならず者性」に全面的に対決して是正すると言う態度を取らない。むしろ、その蛮行とお付き合いし、暴走を抑制し、管理しようとしている。それはあたかも、日本社会が反社会勢力の上納金、みかじめ取り立てをある程度黙認し、コントロールして付き合っているのと同じなのだ。因みに、暴対法は組織的反社会勢力に対して組織名の変更を届け出るのを義務付けてその存在を認めて管理しているのだが、そこにはあきらめがある。
中国のそういう鷹揚な態度は、100年、200年期間をかけて、長く米国と注意をしながらお付き合いして行こうということだ。その心は「WE SHALL OVERCOME」だろう。イランもそうだが、中国も安定的な権力がなければ、カオスになってしまう。カオスになれば必ず餓死者が出る。その点。米国とは違う。米国はカオスだが餓死は無い。豊富な食肉生産と無料の食券供給があるからだ。フリードマンの政治経済哲学は米国に於いてはWORKABLEだが、中国やイランには通用しない。規模の小さい日本国家の日本人には想像できないことだ。