米国の一方的離脱というが、トランプ大統領の離脱理由を調べてみた。複雑に組み合わさった多元連立方程式を解くようなものであり、解はあまたあるのでしょう。 1.核ドミノを防がなければ、北朝鮮に対するけん制ができない。 このままほっておくと、核開発が進み、2025年ぐらいから核保有国になる可能性が大きい。 ヨーロッパを説得しようとした主眼点であるが、ヨーロッパから具体的話が出ていない。 2.選挙はあるが、だれが出られて、だれが出られないかは、イスラム宗教指導者が決める。 3.経済制裁が解除されても国民生活がよくならない。若者の失業率30%以上という。 4.ホメイニ革命後誕生した人口が半分以上を占めている。 5.サウジはイスラム原理主義から外れ、ユダヤ系との話し合いが進んでいる。 過去の怨念をを超えて、サウジとイスラエルが手を組む可能性が強くなっている。 6.日本と同じように、ヨーロッパのフランス、イタリア、ドイツなどはイランとの結びつきが強い。 一番大きな問題は、核合意によって、イランの核開発が封印されたかどうかであり、米国は、核合意があってもこのまま放置すれば、2025年以降核保有国になるとみているのでしょう。この点をヨーロッパ各国が保障しているわけでなく、合意を尊重しているに過ぎない。北朝鮮の問題もあり、米国の論理の方が根本的に説得性がある。
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孫崎享チャンネル
(ID:18367902)
米国の一方的離脱というが、トランプ大統領の離脱理由を調べてみた。複雑に組み合わさった多元連立方程式を解くようなものであり、解はあまたあるのでしょう。
1.核ドミノを防がなければ、北朝鮮に対するけん制ができない。
このままほっておくと、核開発が進み、2025年ぐらいから核保有国になる可能性が大きい。
ヨーロッパを説得しようとした主眼点であるが、ヨーロッパから具体的話が出ていない。
2.選挙はあるが、だれが出られて、だれが出られないかは、イスラム宗教指導者が決める。
3.経済制裁が解除されても国民生活がよくならない。若者の失業率30%以上という。
4.ホメイニ革命後誕生した人口が半分以上を占めている。
5.サウジはイスラム原理主義から外れ、ユダヤ系との話し合いが進んでいる。
過去の怨念をを超えて、サウジとイスラエルが手を組む可能性が強くなっている。
6.日本と同じように、ヨーロッパのフランス、イタリア、ドイツなどはイランとの結びつきが強い。
一番大きな問題は、核合意によって、イランの核開発が封印されたかどうかであり、米国は、核合意があってもこのまま放置すれば、2025年以降核保有国になるとみているのでしょう。この点をヨーロッパ各国が保障しているわけでなく、合意を尊重しているに過ぎない。北朝鮮の問題もあり、米国の論理の方が根本的に説得性がある。