change のコメント

最近2回目のご投稿である。ドナルド・キーンの男性的見方と女性の研究者山本潤子氏の枕草子のたくらみ「春はあけぼの」に秘められた思いを対比せざるを得ない。

「枕草子」を書いたきっかけは、定子から格式ある大型冊子を執筆することを託された。
一条天皇の寵愛をを受けた中宮定子14歳に対し清少納言は28歳であり、紫式部は、清少納言が内裏を去った5年後宮仕えをしている。紫式部日記で、「したり顔の女」「現実からかけ離れている」「ありえない空言」と酷評されている。

定子の道長に対する恨みや政治に対する批判を封印し、明るい内容にして、定子の魂を鎮めたいという願望が全体を貫いている。本来は、「をかし」より、平安貴族の恋愛模様は、女たちの哀切な人生が繰り広げられていたとみるべきでしょう.情事の光景は四季に彩られたみやびやかなものであったというロマンティックな男性的思考は捨てがたいが、女性たちの現実はどろどろとした男女関係が渦巻いていたと見たい。現在の男女の思考回路と違ったものとは思わない。

No.2 70ヶ月前

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