孫崎享のつぶやき

ラブロフ外相記者会見「第二次世界大戦の結果、主権とともに南クリル諸島がロシアの領土になったと完全に認めるよう求めた。これがロシアの基本的立場であり、この点で最初の一歩を踏み出さない限りは、ほかの問題を前進させるのは難しい」。

2019/01/15 10:01 投稿

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14日モスクワでの日ロ外相会談後のラブロフ外相の記者会見。冒頭発言(要旨)】

▼日ロ両国首脳による日ソ共同宣言に基づく交渉加速化の合意に応じた議論を行った。

▼日本側の要請で共同記者会見は行わなくなった。河野外相は、のちほど自分で公表するだろうが、その前に、こちらから会談内容についていくつか話しておく。

▼両首脳による完全なる両国関係正常化を目指すという政治意志に基づき交渉を活発化させた。

▼日ソ共同宣言に基づき交渉を進めるにあたっては、会談では、第二次世界大戦の結果、主権とともに南クリル諸島がロシアの領土になったと完全に認めるよう求めた。これがロシアの基本的立場であり、この点で最初の一歩を踏み出さない限りは、ほかの問題を前進させるのは難しい。

▼日本側は島の主権について問題にしているが、それは話し合わなかった。ロシアの領土だからだ。

▼日本政府は、これらの島々

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コメント

ラブロフの発言は極めてノーマルに私には響きますね。こう言うと日本の星条旗ファシストの皆様は「お前は日本人か」と言って私をナジル。

勿論、私は祖先として熊襲を持って居る生粋の日本人です。ですから、言うまでもなく日本が大好きです。私こそ愛国者だと自負しています。

愛国者として呼びかけたい。北方領土は潔く放棄し、北海道からナホトカ、樺太、千島に自由に行けて、商売したり、観光したり出来るようにしようじゃないですか。領土なんて古臭いコンセプトは捨て去りましょう。

私は保証します。シベリアに行き来できるようになれば、北海道の経済成長率がうなぎのぼりに上がるし、小樽は玄関口として大いに栄えるのです。

日本の踏むべき王道とは以上のような方向性を定めて一歩一歩進むことでしょう。

No.4 70ヶ月前

孫崎さんは、河野外相のふるまいが自分の意見の帰結と合致してうれしいだろう(皮肉)。

ラブロフはまったく非論理的だ。「第二次世界大戦の結果」が、日本とロシア(ソ連)とのあいだで確定していないから、現在、平和条約を結ぼうと日ロ間で交渉をしているのであり、もしも「第二次世界大戦の結果」が確定しているのなら、いまやっているのは一体何なのかということになる。

いままで何度も同様なことを書いたとおもうが、サンフランシスコ講和条約で日本が北方四島を放棄していても、それはその土地がアメリカのものになったわけではなく、その土地をアメリカが勝手にソ連(ロシア)に与えることにはなんの法的根拠もない。そしてソ連(ロシア)はサンフランシスコ講和条約の当事国ではないのだから、日本はソ連(ロシア)に対しては、その土地を放棄していないのである。

ソ連(ロシア)は「ナクバ」に比すべき虐殺と占拠によって住民を追い出し、不法に占拠したのだ。

さらに「領土不拡大」という第2次大戦の戦後処理の大原則がある。日本共産党は堂々と主張している。

【これは米英ソ自身が公約した「領土不拡大」という第2次大戦の戦後処理の大原則に反する行為であり、日本政府はそれを正すという大義を明確にする必要があります。】
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2010-01-27/20100127faq12_01_0.html

日本にこれを適用しないのは、人種差別ではないのか。

いまの日本の高齢者世代で反体制がかったヒトビトは、本当にダメだとおもう。反体制がダメなのではなく、そこに反米以外の論理がなく、論理だけでなく倫理すらない。他国民の悲劇には、米国が絡んでいたらおおげさに騒ぐくせに、自国民の悲劇にはうすら笑いをうかべながら、「未来志向」で見なかったことにしましょうなどというバカなのである。沖縄だって、どうせ米国の戦略絡みでなければ、放置して知らぬふりだろう。

この世代には未来はないが、われわれは道連れにはされたくない。

なお、わたしは実際の交渉で妥協するなと言っているわけではない。理屈の上では原則をつらぬけ、理屈を言われたら、理屈を言い返せと言っているのだ。

No.7 70ヶ月前

それにしても、「戦争の結果をそのまま認めろ」という理屈は、現在のロシアの侵略性向を如実にあらわしている。そしてそれを「そういうものだ」と受け入れるヒトビトは、戦争にもどうにかルールや法をあてはめ、なんとか戦争をコントロールしていこうとした19世紀末から第二次世界大戦終了までの人類のこころみを、まるっきりすっ飛ばしているのである。

No.8 70ヶ月前
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