たとえばサンフランシスコ講和条約も国連憲章も一方的な宣言みたいなもんですよ。日本にほとんど拒否権はなかった。ヤルタ会談なんかは完全に一方的ですしね。大事なのは、別にどちらが正しいというはなしではないということです。それは先に決まっていた話ではない。負けた方が、その結果正しくなくなっただけです。 中国が既成の「一方的な宣言」に従わず、自分の新しい「一方的な宣言」を逆に世界に押し付けようとするのは、それは中国の勝手ではあります。しかし、これもまた、どちらが正しいという話ではない。勝った側が正しくなるだけです。何度も言うように、米国がどんなに卑劣で汚くても、それを百万回言っても、中国が正しくなるわけではありません。中国はすでにじゅうぶん卑劣で汚いですよ。中国が世界を支配するようになれば、それがそのまま拡大するだけです。 中国のために考えるなら、中国は、既成の秩序にまず参加し、200年くらいかけてゆっくりと自分に有利なようにそれを変えてゆけばよかったのです。それができなかった時点で、もう中国は負けたようなものだと私はみています。中国の偉い人もそれはわかってるでしょうが、戦わなければ内部が分裂するでしょうから、米国と戦うことになるんでしょうけどね。 中国が正しくて米国がまちがってるとか、そんなそれこそ思春期みたいなはなしは、やめたらいいのにとおもいます。
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孫崎享チャンネル
(ID:13458971)
たとえばサンフランシスコ講和条約も国連憲章も一方的な宣言みたいなもんですよ。日本にほとんど拒否権はなかった。ヤルタ会談なんかは完全に一方的ですしね。大事なのは、別にどちらが正しいというはなしではないということです。それは先に決まっていた話ではない。負けた方が、その結果正しくなくなっただけです。
中国が既成の「一方的な宣言」に従わず、自分の新しい「一方的な宣言」を逆に世界に押し付けようとするのは、それは中国の勝手ではあります。しかし、これもまた、どちらが正しいという話ではない。勝った側が正しくなるだけです。何度も言うように、米国がどんなに卑劣で汚くても、それを百万回言っても、中国が正しくなるわけではありません。中国はすでにじゅうぶん卑劣で汚いですよ。中国が世界を支配するようになれば、それがそのまま拡大するだけです。
中国のために考えるなら、中国は、既成の秩序にまず参加し、200年くらいかけてゆっくりと自分に有利なようにそれを変えてゆけばよかったのです。それができなかった時点で、もう中国は負けたようなものだと私はみています。中国の偉い人もそれはわかってるでしょうが、戦わなければ内部が分裂するでしょうから、米国と戦うことになるんでしょうけどね。
中国が正しくて米国がまちがってるとか、そんなそれこそ思春期みたいなはなしは、やめたらいいのにとおもいます。