りゃん のコメント

今の地位協定を考察するにも、占領時から安保成立時のころの昭和天皇の暗躍を考察するにも、豊下楢彦なんかは基礎教養として必読だとおもうけど、ま、そういうのをいま熱心に(批判的意味も含めて)読むのはわたしのような比較的若い右寄りのひとびとなのだろうなと感じますねえ。

まあそれはそれとして、今回の孫崎さんの提起ですが、前にも同趣旨を書いたけど、米国からすれば(あくまで米国からすればですが)、EUの主要国で、NATOの一員で、コソボ空爆作戦にも参加したドイツと日本を同列にあつかうはずがない。それどころか、フィリピンとすら同列には扱っていないことが事実に照らせばわかるでしょう。

その源流にはヤルタ=ポツダム体制、サンフランシスコ講和条約、日本国憲法、日米安保条約が、(米国からすれば)分断のない一連の流れとしてあります。ロシアや中国だって、日米安保条約には反対していても、ヤルタ=ポツダム体制を否定しているわけではない。

一方、世界をみわたせば、米国、ロシア(そしてここでは名指しされていませんが中国)のやりかたに辟易している国々もあるはずで、次のようなのもその一例だろうとおもいます。

France’s leaders proposed a new alliance of “goodwill powers” on Friday in an attempt to revive the type of global diplomacy that they say is being jeopardized by the United States, Russia and other countries that favor unilateralism over cooperation.

Le Drian listed India, Australia, Japan, Canada and Mexico as possible allies that are committed to global cooperation.

https://www.apnews.com/210562f310ee4edab0ab9eb3181fc37f/France-calls-for-new-global-coalition-of-%27goodwill-powers%27

日本は対米を基軸としつつも、こうした国々との連携をつよめるなかで、徐々にヤルタ=ポツダム体制の毒を解毒していく努力が今後も続いていくのだろうとおもいます。

No.8 73ヶ月前

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