change のコメント

法治国家における倫理、道徳の位置づけの問題である。

私たちの年代は、人間の行動規範は、倫理、道徳が親だけでなく他の親からも、学校でも教えられてきた。兄弟も多く、兄弟だけでなく仲間とも喧嘩が絶えず、喧嘩しながら、女性を含め人とどのように対処していけばよいか、知らず知らずのうちに、身につけてきた。物もゆたかでなく、「分け合うという、助け合う」という気持ちが常に精神的支柱となっていた。

他とのかかわりでなく、個人の絶対性が重視される絶対教育が、長年にわたって教育界を支配し、他のかかわりでなく、自己が絶対視されれば、他を顧り見ることなく、自我自己主義が台頭する。一番大きく主張されてきたのが女性の権利平等と拡大である。倫理、道徳が、社会の実態とかけ離れたこのいびつな個人主義の拡大は、倫理、道徳が守られなければならない規範としての地位を占めだした。倫理、道徳の生活倫理範疇から逸脱し、処罰規定に置き換えようとしている。

福田前事務次官が、懲戒的内部処分であれば、倫理、道徳問題の範疇であるが、生活のかかった職務をやめても、議員、マスコミ、国民の人民裁判が下されるということであれば、法治国家ではない。法を無視して、人民が官僚を処分するということになってしまう。

今回は、官僚の問題であるが、介護施設、病院などでのパワハラは社会問題になっているが、なくそうとする動きを議員はとらない。何故、マスコミの記者だけがパワハラ問題になり、多くのパワハラを見てみないふりをするのか。女性の権利を自己主張する意思が被害者にも見られないのは、大きな問題であるが、だれも声をあげない。リベラルの悪弊が現れてきている。

No.2 80ヶ月前

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