米国貿易赤字の問題は、日本の貿易黒字の問題である。黒字の80%が自動車関連であり、日本の貿易の構造的ひずみが顕著に表れているとみるべきでしょう。 今に始まった問題でなく、自動車の黒字問題のしわ寄せを、元々ハンディを負った第一次産業が、関税と補助金行政で相当部分を保証されてきた。 行政の怠慢により、自動車関連産業と他産業の利益構造格差は、特に金額的に差が付き、労働者賃金段階でも大きな格差が出ている。 強いものがより強くなり、弱いものがより弱くなる構造は、社会の構造を大きく変え、社会的格差を助長するものでしかない。米国に言われて目先の対策をするのでなく、憲法改正と同じであるが、日本自身が、根本的に対策をしないと、自動車産業の大きな衰退が予想される中では、日本のひずみが、大きな混乱、紛争につながっていく可能性を否定できない。
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孫崎享チャンネル
(ID:18367902)
米国貿易赤字の問題は、日本の貿易黒字の問題である。黒字の80%が自動車関連であり、日本の貿易の構造的ひずみが顕著に表れているとみるべきでしょう。
今に始まった問題でなく、自動車の黒字問題のしわ寄せを、元々ハンディを負った第一次産業が、関税と補助金行政で相当部分を保証されてきた。
行政の怠慢により、自動車関連産業と他産業の利益構造格差は、特に金額的に差が付き、労働者賃金段階でも大きな格差が出ている。
強いものがより強くなり、弱いものがより弱くなる構造は、社会の構造を大きく変え、社会的格差を助長するものでしかない。米国に言われて目先の対策をするのでなく、憲法改正と同じであるが、日本自身が、根本的に対策をしないと、自動車産業の大きな衰退が予想される中では、日本のひずみが、大きな混乱、紛争につながっていく可能性を否定できない。