りゃん のコメント

「対話のための対話は意味がない」は「対話は意味がない」とは全然意味が違う。日本語としても、「受験勉強のための受験勉強は意味がない」とか「結婚のための結婚では満足できない」とかの言い方は普通に意味がにごりなく通る。ちなみにそれぞれ「受験勉強は意味がない」という意味と同じではないし、「結婚に満足できない」という意味と同じでもない。

それどころか、安倍首相は北朝鮮に対して過去ほとんど一貫して「対話と圧力」とをかかげてきた。「圧力と対話」ですらない。圧力を前面に打ち出したのは、ほんの最近、昨年9月の国連演説からだ。
https://www.asahi.com/articles/ASK9P55T0K9PUTFK00X.html
そして、それは北朝鮮がさんざん日本の方向へ向けてICBMを撃ったという事実を受けてのことだ。さらに、「圧力」の方針は選挙で支持も受けた。

米国が本気になって「圧力」をかけはじめた後、北朝鮮はICBMを撃たなくなった。「圧力」にはたしかに効果があったのだ。

安倍首相が「対話」を模索しはじめたのは、米朝対話が実現しそうだからだが、安倍首相の「対話」が唐突にみえるのは、米朝対話が唐突だからだ。しかしそれも「圧力」があってこそ北朝鮮のほうから持ち出してきた話だし、「対話」するからといって「圧力」をやめるわけでもない。

また「拉致問題の解決は安倍内閣の最重要課題」というのも安倍首相はずっと言っていることで、急に言いだした話ではない。米朝対話が実現するのだとすれば、そのときに北朝鮮や韓国に嫌われようとも日本も一枚かんで、拉致問題を持ち出すのは、日本としてなんらおかしいことではないばかりか、そのタイミングで持ち出さなければならない話だ。むしろ日本外交は懸命についていっていると、担当者を褒めてやりたい。

要するに、安倍首相は右往左往しているわけではなく、むしろ乏しい武器でなんとか情勢についていこうと苦闘している。

乏しい武器とは、カネだ。日本の武器はカネしかない。核兵器どころか、憲法9条改正すら孫崎さんは反対してきたではないか。その孫崎さんが、ようやくたったひとつの武器を日本が使えるかもしれないタイミングに、「無節操」などと日本外交を罵るのは、ただただ孫崎さんが先輩外交官であることを思うと、残念な感じしかしない。カネを値切るアイデアの一つでも出したらどうか。

北朝鮮に何兆円だすことになるのか知らない。しかし、それを税負担や社会保障負担にされたのでは、われわれはたまらない。ここまで北朝鮮を放っておいたのは、老人世代だ。老人医療費を減らしてもらうしかないだろう。

No.8 80ヶ月前

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