PL紳士 のコメント

 世論調査では今のところ、憲法改正に「反対」が「賛成」を上回っているようだが、とても楽観できるような状況にはない。
 いざ憲法改正が発議されたら、国民投票の結果は逆転する可能性が高い。施行されて間もないない「国民投票法」、欠陥だらけの杜撰きわまりないザル法だからだ。どうしてこんな悪法ができてしまったのだろう。
「公職選挙法」におけるような細かな規制がなく、まったくやりたい放題。
自民党政権は、財力の限りを尽くし、テレビ、新聞などのメディアで、大々的に「賛成」を呼び掛けるに相違ない。
経団連など財界も全力をあげてこれに協力する筈だ。対する護憲派の側は資金的にも乏しく、まったく対抗するべくもない。
 安倍首相は、「もし国民投票で「否決」されれば、自衛隊は廃止せざるを得なくなるかも知れませんよ。国民の皆さん
本当にそれで良いのですか?」などと呼びかけるに違いない。

 実は早くも昨年末頃から、櫻井よしこらが代表を務める「美しい日本の憲法をつくる国民の会」は、カラーの豪華なチラシを、新興宗教団体の信者たちを中心に大量にばらまいている。そこには、東日本大震災などの災害救助で活躍する自衛隊員の写真とともに、「ありがとう自衛隊」「憲法に自衛隊を明記しよう」の大見出しのもと、全国の街角からの応援メッセージが多数書き連ねられている。「震災の際の皆さんの頑張りは一生忘れることはありません」云々。うっかり騙されてしまいそうだ。

 要は、改憲の「発議」そのものを安倍政権に思いとどまことだ。彼らにとっても「発議」はそれなりにリスキーだからです。

No.4 84ヶ月前

このコメントは以下の記事についています

継続入会すると1ヶ月分が無料です。 条件を読む

孫崎享チャンネル

孫崎享チャンネル

月額
¥110  (税込)
このチャンネルの詳細