戦争を肯定して戦争する事例は極めて少なく、多くの場合は選択の余地がなく戦争に突入していったのでしょう。 戦争は必ず相手がいるわけであり、相手の非道をあげつらい、相手を倒さなければ、日本が倒されるという思想行動原理が働いている。情報操作は当然であり、戦争が正義の戦いであることを国民にしみわたらせていく。 問題の本質は、政権担当者の日本の進むべき道の選択が正しかったかどうかである。ほかの選択の道をなぜ取れなかったのか、ほかの選択を取れば日本の進むべきが大きく変わっていたということである。ところが国民の大多数ではなく権力基盤の中で動かざるを得ず、国民の意思とはかけ離れることを覚悟しなければならなかった。そんなのはだめだといっても、日本のよって立つ基盤である限り、その当時は動かしがたい重しとなったのでしょう。 戦争を悪とみなして、行動原理を組み立てることには、人間の欲望を極度に制限することであり、思想論理的には成り立つが、行動原理的には不可能とみている。
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孫崎享チャンネル
(ID:18367902)
戦争を肯定して戦争する事例は極めて少なく、多くの場合は選択の余地がなく戦争に突入していったのでしょう。
戦争は必ず相手がいるわけであり、相手の非道をあげつらい、相手を倒さなければ、日本が倒されるという思想行動原理が働いている。情報操作は当然であり、戦争が正義の戦いであることを国民にしみわたらせていく。
問題の本質は、政権担当者の日本の進むべき道の選択が正しかったかどうかである。ほかの選択の道をなぜ取れなかったのか、ほかの選択を取れば日本の進むべきが大きく変わっていたということである。ところが国民の大多数ではなく権力基盤の中で動かざるを得ず、国民の意思とはかけ離れることを覚悟しなければならなかった。そんなのはだめだといっても、日本のよって立つ基盤である限り、その当時は動かしがたい重しとなったのでしょう。
戦争を悪とみなして、行動原理を組み立てることには、人間の欲望を極度に制限することであり、思想論理的には成り立つが、行動原理的には不可能とみている。