今回の前川「出会い系バー通い」報道で、読売新聞報道が一線をこえてしまっていると言う点は、私も同意見です。ただ私は新聞というのは読売に限らずそういう面「も」元々あると思ってるので、個人的にはたいしてどうこうは思いません。 ただ、今回の読売報道は、加計学園問題全般についての朝日報道とともに仲良く、新聞全体への信用低下をますます加速させてゆくだろうとおもいます。 ところで、一定レベル以上の官僚や、(安倍首相なども含め)一定レベル以上の国会議員などは、公安関係の情報収集の対象に当然なっていると私はおもっています。彼らが国家機密を扱ったり日本国にとって重要な意思決定に直接関与し、外国等からの工作もありうるからですね。 そういうなか、歌舞伎町の出会い系バーに入り浸っていた前川氏の件が公安の耳にはいらないはずはないし、前川氏の主観的にはどうであろうと、外観的には(前川氏の認めている事実だけでも)女の子にお小遣いを与えて食事などをするという「援助交際」そのものなのですから、現職の次官にとってふさわしい行動であるはずがなく、現職時代に注意を受けるのは当然だとおもいます。 では、退職後に政府から「出会い系バー通い」がリークされたのはどうか。これを孫崎さんは「人物破壊」として問題にしているわけです。 おもうに、退職後、前川氏がたとえば講演や論文等で獣医を増やすことの問題点を指摘する、いわば正常な活動をやっていただけなら、政府のリーク行為は非常に悪辣だとおもいます。 しかし、前川氏は、朝日新聞の安倍おろしの尻馬にのって、協力荷担しているばかりでなく、その行為は同時に官僚主導をとりもどすための権力闘争でもあり、さらに方法は次官時代に知り得た内部情報の公表というものです。そのうえ彼自身が文科省天下りの責任者でした。 こういう事情のもとでは、政府の悪辣さはほとんど中和されてしまっているように私にはおもえます。さらに、政府がこういう情報をリークするのは、むしろ官僚機構に対してたいして強くはないからだというのが私の持論です。 前川氏は権力闘争の渦中にみずからの欲得と意思で飛び込んだ人であり、向こう傷も受けるだろうな、と私はおもいます。政府のリークが悪いかどうかと聞かれれば悪いと答えますが、同時に、権力闘争をいどんだからには、傷も受けるだろうという思いですね。すごく可哀想な人が政府に「人物破壊」でつぶされかけているという話には私は感じないのです。
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孫崎享チャンネル
(ID:13458971)
今回の前川「出会い系バー通い」報道で、読売新聞報道が一線をこえてしまっていると言う点は、私も同意見です。ただ私は新聞というのは読売に限らずそういう面「も」元々あると思ってるので、個人的にはたいしてどうこうは思いません。
ただ、今回の読売報道は、加計学園問題全般についての朝日報道とともに仲良く、新聞全体への信用低下をますます加速させてゆくだろうとおもいます。
ところで、一定レベル以上の官僚や、(安倍首相なども含め)一定レベル以上の国会議員などは、公安関係の情報収集の対象に当然なっていると私はおもっています。彼らが国家機密を扱ったり日本国にとって重要な意思決定に直接関与し、外国等からの工作もありうるからですね。
そういうなか、歌舞伎町の出会い系バーに入り浸っていた前川氏の件が公安の耳にはいらないはずはないし、前川氏の主観的にはどうであろうと、外観的には(前川氏の認めている事実だけでも)女の子にお小遣いを与えて食事などをするという「援助交際」そのものなのですから、現職の次官にとってふさわしい行動であるはずがなく、現職時代に注意を受けるのは当然だとおもいます。
では、退職後に政府から「出会い系バー通い」がリークされたのはどうか。これを孫崎さんは「人物破壊」として問題にしているわけです。
おもうに、退職後、前川氏がたとえば講演や論文等で獣医を増やすことの問題点を指摘する、いわば正常な活動をやっていただけなら、政府のリーク行為は非常に悪辣だとおもいます。
しかし、前川氏は、朝日新聞の安倍おろしの尻馬にのって、協力荷担しているばかりでなく、その行為は同時に官僚主導をとりもどすための権力闘争でもあり、さらに方法は次官時代に知り得た内部情報の公表というものです。そのうえ彼自身が文科省天下りの責任者でした。
こういう事情のもとでは、政府の悪辣さはほとんど中和されてしまっているように私にはおもえます。さらに、政府がこういう情報をリークするのは、むしろ官僚機構に対してたいして強くはないからだというのが私の持論です。
前川氏は権力闘争の渦中にみずからの欲得と意思で飛び込んだ人であり、向こう傷も受けるだろうな、と私はおもいます。政府のリークが悪いかどうかと聞かれれば悪いと答えますが、同時に、権力闘争をいどんだからには、傷も受けるだろうという思いですね。すごく可哀想な人が政府に「人物破壊」でつぶされかけているという話には私は感じないのです。