人工知能が人間の能力を追い越すのが、囲碁や将棋に限った話しなら何と言うこともない。 だが現実に、私たちの生活を脅かしているではないか。 第二次大戦で惨敗した日本が、世界を驚かす驚異的スピードで復興できたのは、半導体の発明による電子業界の、革命とも思える発展があった。そして、それを支えたのは「金の卵」と称して全国から集められた若い女子作業員だった。ところが電子業界が発達しすぎて集積回路が開発された結果、それまで細かい部品を一個ずつ半田付けしていた仕事が、機械が一瞬で作ってしまうようになり、その女子作業員は不要になってしまった。当然、数え切れないほど大量の失業者ができてしまった。同様のことは自動車産業でも起こっている。 こうした影響は1980年代から起こっているが、政府が気づいたのは10年ほど過ぎて、大企業の倒産が続発してからだった。しかし大企業の倒産も、官僚には何の影響もないので政策の転換を怠り、世界に比類なき巨額赤字をつくってしまった。その対策として、一万円札を野放図に印刷した、トンマな政権もあったが大量の一万円札が市中に出ることはなかった。それなのに、トンマな政権は高い支持率を保っている。まさにド阿呆国家なのだ。
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孫崎享チャンネル
(ID:18982160)
人工知能が人間の能力を追い越すのが、囲碁や将棋に限った話しなら何と言うこともない。
だが現実に、私たちの生活を脅かしているではないか。
第二次大戦で惨敗した日本が、世界を驚かす驚異的スピードで復興できたのは、半導体の発明による電子業界の、革命とも思える発展があった。そして、それを支えたのは「金の卵」と称して全国から集められた若い女子作業員だった。ところが電子業界が発達しすぎて集積回路が開発された結果、それまで細かい部品を一個ずつ半田付けしていた仕事が、機械が一瞬で作ってしまうようになり、その女子作業員は不要になってしまった。当然、数え切れないほど大量の失業者ができてしまった。同様のことは自動車産業でも起こっている。
こうした影響は1980年代から起こっているが、政府が気づいたのは10年ほど過ぎて、大企業の倒産が続発してからだった。しかし大企業の倒産も、官僚には何の影響もないので政策の転換を怠り、世界に比類なき巨額赤字をつくってしまった。その対策として、一万円札を野放図に印刷した、トンマな政権もあったが大量の一万円札が市中に出ることはなかった。それなのに、トンマな政権は高い支持率を保っている。まさにド阿呆国家なのだ。