戦争に反対ということと、戦力の分析をするということは別のことであり、両方必要だ。 経済面でも、軍事面でも、これまで孫崎さんがとりあげてきた米国研究所の予測および分析は、ほぼ的中しており、いずれも中国が米国と対等ないし、米国以上のパワーをもつという結果となっている。経済と軍事の面でG2といわれる状態はすでに実現している。 そのうえ、中国は、エイペックの開催、AIIB設立、ロシアとの協調、インドとの協調など政治・外交面でも地域覇権をになう姿勢を確立しつつあり、米国の傘下に逃げ込むことで覇権の責任から逃げ続けた日本とは異なる歩みをしている。 今日の中国の強権が現実化する前に、日本が地域覇権の分担を積極的に行っていれば南シナ海問題もこのような形にはなっておらず、尖閣問題も異なる状況になっていた可能性がある。 現状の覇権の多極化の流れのなかで官僚独裁が確立され、対米従属がゆるぎのないものとなっているのは、千載に禍根を残すであろう。
チャンネルに入会
フォロー
孫崎享チャンネル
(ID:11773811)
戦争に反対ということと、戦力の分析をするということは別のことであり、両方必要だ。
経済面でも、軍事面でも、これまで孫崎さんがとりあげてきた米国研究所の予測および分析は、ほぼ的中しており、いずれも中国が米国と対等ないし、米国以上のパワーをもつという結果となっている。経済と軍事の面でG2といわれる状態はすでに実現している。
そのうえ、中国は、エイペックの開催、AIIB設立、ロシアとの協調、インドとの協調など政治・外交面でも地域覇権をになう姿勢を確立しつつあり、米国の傘下に逃げ込むことで覇権の責任から逃げ続けた日本とは異なる歩みをしている。
今日の中国の強権が現実化する前に、日本が地域覇権の分担を積極的に行っていれば南シナ海問題もこのような形にはなっておらず、尖閣問題も異なる状況になっていた可能性がある。
現状の覇権の多極化の流れのなかで官僚独裁が確立され、対米従属がゆるぎのないものとなっているのは、千載に禍根を残すであろう。