おはようございます。マクガイヤーです。
『スーパーロボット大戦30』を買ったのですが、全然プレイする時間が無くてやきもきしております。
有給申請しておけば良かったな……
マクガイヤーチャンネルの今後の放送予定は以下のようになっております。
〇11月15日(月)19時~「最近のマクガイヤー 2021年11月号」
・時事ネタ
・『映画トロピカル~ジュ!プリキュア 雪のプリンセスと奇跡の指輪!』
その他、いつも通り最近面白かった映画や漫画について、まったりとひとり喋りでお送りします。
〇11月28日(日)19時~「『カウボーイビバップ』と渡辺信一郎のアニメみたいな映画」(放送日が日曜日に変更になりました。ご注意ください)
11月19日より実写ドラマ版『カウボーイビバップ』がNetflixで配信開始されます。98~99年に放送されたアニメ『カウボーイビバップ』の実写版で、全10話構成だそうです。
『カウボーイビバップ』といえば『(大隅版)ルパン三世』や『探偵物語』、『傷だらけの天使』といった70年代作品の影響を多く受けています。これらはジャン=ポール・ベルモンドのアクション映画やヌーヴェルヴァーグとフィルムノワール、『殺しの烙印』や『顔役』のような和製フィルムノワールのふりをした和製ヌーヴェルヴァーグ、そしてロバート・アルトマンやサム・ペキンパーの影響を受けています。監督の渡辺信一郎もこれらの作品の影響を公言しています。
こういった作品群をオマージュしつつ、90年代のカッチョ良さで表現されたアニメが『カウボーイビバップ』でしたが、Netflixで実写化されると、果たしてどのような作品になるのでしょうか?
そこで、アニメ『カウボーイビバップ』について解説しつつ、実写ドラマ版『カウボーイビバップ』について楽しくトークするような放送を行います。
ゲストとして声優の那瀬ひとみさん(https://twitter.com/nase1204)をお迎えしてお送り致します。
〇12月13日(月)19時~「最後のアンサーソングとしての『エウレカセブン』」
11月26日より映画『EUREKA/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』が公開されます。『交響詩篇エウレカセブン』のリブート作品にして、テレビアニメ・ゲーム・漫画などのエウレカセブンシリーズを包括した『ハイエボリューション三部作』の完結編になるそうです。
2005~2006年に放送された『交響詩篇エウレカセブン』は久しぶりに一年に渡って放送されたロボットアニメでした。シリーズものの続編ではない新規作品であると同時に、『ガンダム』から『エヴァンゲリオン』までのロボットアニメのオマージュに溢れた作品でもありました。
そんな『エウレカセブン』が、『シン・エヴァンゲリオン』が公開されたのと同じ2021年に完結する……かどうかは分かりませんが、リブート作品の完結で一区切りつくことに、因縁めいたものを感じてしまいます。
そこで、『エウレカセブン』シリーズ全作について解説しつつ、いったい『エウレカセブン』とは何だったのかについてトークするような放送を行います。
ゲストとして声優の那瀬ひとみさん(https://twitter.com/nase1204)をお迎えしてお送り致します。
〇12月27日(月)19時~「Dr.マクガイヤーのオタ忘年会2021」
例年お楽しみ頂いている「オタ忘年会」。
2021年に語り残したオタク的トピックスやアイテムについて独断と偏見で語りまくる予定です。
ゲストとして編集者のしまさん(https://twitter.com/shimashima90pun)をお迎えしてお送り致します。
ちなみに過去の忘年会動画はこちらになります。
2020年
2019年
2018年
〇藤子不二雄Ⓐ、藤子・F・不二雄の作品評論・解説本の通販をしています
当ブロマガの連載をまとめた藤子不二雄Ⓐ作品評論・解説本『本当はFより面白い藤子不二雄Ⓐの話~~童貞と変身と文学青年~~』の通販をしております。
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また、売り切れになっていた『大長編ドラえもん』解説本『大長編ドラえもん徹底解説〜科学と冒険小説と創世記からよむ藤子・F・不二雄〜』ですが、この度電子書籍としてpdfファイルを販売することになりました。
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合わせてお楽しみ下さい。
さて、本日のブロマガですが、引き続きキャプテン・ジャパンの妄想話について書かせて下さい。
●日本を買った男 その2
多勢に無勢であること、皇居内で大立ち回りを演じたくないことから、コウイチは元皇族青年たちの指示に従い、ジャパン会議の秘密のアジトにおとなしく連行されることにしました。不満そうなエゴスを視線で抑えます。偽キャプテン・ジャパンがいるとはいえ、コウイチとエゴスの強化された肉体があれば逃走することは可能でしたが、皇居を破壊するわけにはいきません。
ジャパン会議の秘密のアジトは歌舞伎町某所にありました。なるほど、ここなら多少の銃声や叫び声が鳴り響いても、通報されることは無いでしょう。
「まさかと思ったんだが……
国民は国家権力を監視し、国家権力は国民の<自由>な集会や結社を監視する――まったく、監視はしておくものだよな。
そんな下賤の輩と連れ立ってまで、どうしても仲間を増やしたいのかね? 偽キャプテン・ジャパンくん。
やはり愛国心のかけらも無い男だったか……」
元皇族青年たちの取り調べを受けるうちに、コウイチは理解しました。
1、彼らはコウイチたちが<超人血清>を求めていることは知っているが、コウイチたちが<超人血清>を使ってやろうとしていること――日本国民全員に打つという計画には気づいていないこと。
2、彼らはこれ以上<超人血清>により肉体強化されたスーパーヒーロー(あるいはヴィラン)が生まれることを望んでおらず、できれば自分たちだけで良いと考えていること。だから<超人血清>の保管場所を監視していたこと。
3、宮内庁病院に保管されていた<超人血清>は、当初、秘密裡にただの血清にすり替えておくことを計画していたこと。しかし、内閣にジャパン会議のメンバーを送り、人事権を握ることで官僚もコントールできるようになったので、安価で払い下げてもらい、独占することにしたこと。
「森友学園が国有地を安価に購入できたり、加計学園が獣医学部を新設できたりしたのと同じだよ。もはや、暴力を使わなくても、細かいルールや法律は無視して、官僚や行政が「忖度」してくれるのさ。あとから「忖度」した役人たちが書類を整え、口裏を合わせ、証拠となる記録は破棄し、違法行為を違法じゃなくしてくれる。我々は愛国心で繋がっているのだ!」
コウイチは彼らの使う「愛国心」という言葉に、背中のゾッとするような感覚を覚えました。彼らの「愛国心」には、はっきりした官製のにおいがしました。押しつけがましく、反感を買うのももっともだと思われるものが、その底に揺曳していたのです。
隙をみてコウイチとエゴスは見張りを倒し、秘密のアジトを抜け出します……とみせかけて、<超人血清>を探します。彼らが「適法に」購入した<超人血清>はここにあるか、もしくは手掛かりとなる証拠がある筈です。
秘密のアジトは飲食店に偽装していました。「ここら辺が怪しいな」と、キッチンや倉庫を調べるエゴスとコウイチ。ほとんどホームレスのようなエゴスが業務用冷凍庫をあさる姿は堂に入りすぎていました。
「いくら探してもみつからんよ」
振り返ると、コウイチのものとは異なるデザインのスーツに身を包み、神社本庁が保有する数々の神宝でフル武装した(偽)キャプテン・ジャパンが立っていました。
●日本を買った男 その3
キャプテン・ジャパン同士のバトルの巻き添えとなり、破壊される歌舞伎町。
特に、元皇族青年の使う神社本庁の神宝の力はコウイチにとって脅威でした。七支刀は天叢雲剣と、方格規矩鏡は八咫鏡と同等の力がありました。剣を持たず、盾として八咫鏡のみを使うコウイチにとっては圧倒的に不利な戦いです。
「お前もお仲間のようにしてやろう」
元皇族青年が七支刀を天に掲げると、どこからともなく暗雲が立ち込め、幾条もの稲光がコウイチの周辺に落ちました。周囲には高い雑居ビルが幾つもあるにも関わらず、コウイチの周囲に落ちてくるのです。
おそらく、<盾の会>の本部がある雑居ビルが破壊されたのも、この七支刀による攻撃のせいでしょう。それぞれの組織の歴史をたどれば、初期ジャパン会議には<盾の会>に満足できず、袂を分かった人間たちが参加していました。本部の在り処は知られていたのです。コウイチによる潜入捜査の報復として攻撃が行われたのでしょう。
しかし、コウイチとエゴスの強化された肉体であれば、稲光を避けることも可能です。なんとか直撃させようと、何度も稲光を落とす元皇族青年。そのうち歌舞伎町の隅に置かれたゴミに引火し、あちこちで火事が起きました。
火事に紛れて逃げることも可能でしたが、一般市民を見棄てられないコウイチとエゴス。深夜は人通りがほとんど無かったオフィス街である千代田区とは違い、歌舞伎町は夜もそれなりに酔客や労働者がいるのです。ビルから脱出できない市民を救助するコウイチとエゴス。
世間体を気にしたのか、(偽)キャプテン・ジャパンのスーツに身を包んでいるせいか、元皇族青年もコウイチやエゴスと同じように市民を救助しようとします。
しかし、コウイチは気づいてしまいました。歌舞伎町は外国人も多い街です。元皇族青年は明らかに日本人と分かる市民のみ救助し、浅黒い肌や日本語以外の言語を喋るアジア人――「日本人」以外を救助しようとしないのです。
ここまでコウイチは、彼らジャパン会議は半ばビジネスで「愛国者」をやっているものとばかり考えていました。現代社会は、たとえ同じ民族であったとしても、様々な社会的背景や価値観を持つ人間が混在して生きる場所です。そんな中、異なる価値観を持った者同士が結託する合言葉として「正義」や「愛国心」や「美しい日本」を使っているものと思っていました。
ですが、自分たちと異なる者に対する嫌悪感や差別意識は、彼らの中にしっかりと根付いていたのです。
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