おはようございます。マクガイヤーです。
前回の放送「ピコピコ少年が猫背を伸ばして『ハイスコアガール』」は如何だったでしょうか?
有料放送に入ってから那瀬さんの渾身のコメントが飛び出し、本当にやって良かったと思いました。自分も子供が保育園の頃は大変だったなあ……
マクガイヤーチャンネルの今後の放送予定は以下のようになっております。
○11月17日(土)18時~「放送100(+α)回記念 ヨーロッパ旅行報告会&オフ会」
早いもので、ニコ生放送も100回を越えることとなりました。
これを記念して……というわけではないのですが、9月にフランス・スイス・イタリアを巡るヨーロッパ旅行を行いました。せっかくなので、同行した友人のシロたん(http://erosion-soft.com/)をゲストにお迎えして、写真と共に旅行をふりかえる報告会をしたいと思います。
いつもより放送時間が早まっていますのでご注意下さい。
また、100回を記念して、いつもより観覧客を多めに受入れる形でオフ会も開催します(無料)。その後、飲み会(有料、割り勘で3000-4000円くらいになると思います)も開催予定です。
オフ会とその後の飲み会に参加希望の方はFacebookのグループに参加し、参加表明をお願いします。
https://www.facebook.com/groups/1719467311709301/
(Facebookでの活動履歴が少ない場合は参加を認証しない場合があります)
○12月15日(土)20時~「最近のマクガイヤー 2018年12月号」
・『来る』
その他、いつも通り最近面白かった映画や漫画について、まったりとひとり喋りでお送りします。
○12月29日(土)20時~「Dr.マクガイヤーのオタ忘年会2018」
例年お楽しみ頂いている「オタ忘年会」。2018年に語り残したオタク的トピックスやアイテムについて独断と偏見で語りまくります。
アシスタントとして御代しおりさん(https://twitter.com/watagashiori)に出演して頂く予定です。
ちなみに過去の忘年会動画はこちらになります。
2017年
2016年
2015年
2014年
2013年
○1月前半(日時未定)「ぼくらを退屈から救いに来た『SSSS.GRIDMAN』と『電光超人グリッドマン』」
10月からアニメ『SSSS.GRIDMAN』が放送されています。
原作となる特撮ドラマ『電光超人グリッドマン』は1993~94年にかけて放送されていましたが、約15年間の特撮・アニメ・玩具・ネット環境・サブカルチャーなどの進化や深化を踏まえた演出・ドラマ・ネタの数々に、毎回ハァハァと興奮しながら視聴しています。これでやっと『電光超人グリッドマン』のことが好きになれそうです。
そこで、『電光超人グリッドマン』が平成特撮に与えた影響を踏まえつつ、『SSSS.GRIDMAN』のどこがどのように素晴らしいのかを解説するニコ生をお送りします。
○Facebookにてグループを作っています。
観覧をご希望の際はこちらに参加をお願いします。
https://www.facebook.com/groups/1719467311709301
(Facebookでの活動履歴が少ない場合は参加を認証しない場合があります)
さて今回のブロマガですが、毎度お馴染みニコ生の補講というか、『ハイスコアガール』と『ピコピコ少年』、『猫背を伸ばして』の関係性について自分が思うところをまとめさせて下さい。
○『ピコピコ少年』とは
今年の初め、「CONTINUE」という雑誌が復刊しました。
自分は昔、この雑誌が大好きだったのですよ。「CONTINUE」は『超クソゲー』のヒットを受けて創刊されたのですが、普通のゲーム雑誌が新作の攻略や紹介といった宣材のような内容である一方、レトロゲームのみならず「ガンダムゲーム」「アイドルゲーム」といった編集者の顔が見える特集、当時あまり取材を受けてくれなかったシブサワ・コウや田尻智ばかりか、『メタルブラック』や『ナイトストライカー』といった通好みのゲームを作ったクリエイターへの長文インタビュー、まだ日本版が発売されていなかった『GTA』の猛プッシュ……といった、ゲームを商品ではなく作品や文化としてディープに紹介しようという気概に満ち溢れた雑誌でした。
『エウレカセブン』特集が売れまくったせいか、以後は実質的に話題のアニメをディープに特集する雑誌に変わっていったのですが、それでも自分は読み続けていました。
そんな「CONTINUE」で連載されているマンガはどれもこれも面白かったのです。田中圭一の『メカ硬派』も青山景の『ストロボライト』も楽しく読んでいたのですが、自分が最も印象に残っているのはやはり押切蓮介の『ピコピコ少年』でした。あまりにも面白かったので、直後に発売されたエッセイコミック『猫背を伸ばして』も買い、こちらも面白く読みました。
『ピコピコ少年』で描かれているのはゲームに関する体験だけではありません。「川べりにトタンで秘密基地を作ってゲームボーイをやりまくる」、「排水の流れる川をゴムボートで下る」、「声優やエロゲーやエロ同人誌に狂う」等々の、いかにもなあるある話を大いに愉しみました。
また、年代や舞台も自分にとっては特別なものでした。自分は今年43歳で、39歳の押切とはほぼ同年代です。更に、自分が住んでいた川崎市多摩区は、押切の住んでいた溝の口のある高津区の隣でした。主人公の神崎良太(押切の本名)が『ピコピコ少年』で通っていたゲーセンや中古ゲームショップ、『猫背を伸ばして』でバイトしていたディスカウントストアには、定期的に通っていました。秘密基地を作ったり、ゴムボートで「冒険」した川はおそらく二ヶ領用水です(90年代当時は高度経済成長時代に悪化した水質やゴミだらけのを改善する途中でした)。ものすごく当事者感のある漫画だったのです。
○童貞とゲーム
それまで『でろでろ』『ゆうやみ特攻隊』『ミスミソウ』等のホラー(ギャグ)漫画家として有名だった押切蓮介が『ハイスコアガール』をヒットさせた時も、まったく不思議ではありませんでした。
『ピコピコ少年』は『ハイスコアガール』のプロトタイプともいえる作品だったからです。
『ハイスコアガール』は、ゲーセンでゲームが異様に上手い美少女と出会います。ここから物語がはじまるわけですが、全く同じシチュエーションが『ピコピコ少年』の2話「LOVEゲーム対戦少年」で描かれています。
しかし、大きく違うのはここからです。
『ハイスコアガール』では、ゲームが異様に上手い美少女はクラスメイトの大野晶であり、孤高の凄腕ゲーマーであり、主人公との恋愛とも友情とも一言では言いがたいゲームを通した崇高ともよべる付き合いに繋がっていきます。
一方で、『ピコピコ少年』の美少女には「マーくん」という彼氏がおり、カップルでゲーセンに来てイチャイチャしながらゲームをしているムカつくやつらだったということが、ほどなくして分かります。
つまり、『ハイスコアガール』で描かれるゲームと恋愛に関するあれやこれやは「理想」もしくは「妄想」であり、『ピコピコ少年』のそれは「現実」なのです。
ご丁寧にも、『ハイスコアガール』では『ピコピコ少年』のそれとほぼ同一キャラである「マーくんとその彼女」が登場します。
そして、ゲーセンの風紀を乱す彼らは大野さんから暴力の制裁を受ける、というありえない展開をみせるのです。
○ゲーセンに美少女なんていなかった
最近、ゲームが「eスポーツ」と呼ばれるようになってくるに連れて「美女ゲーマー」や「可愛いすぎる女性ゲーマー」も話題に登るようになりましたが、そもそも90年代のゲーセンに美少女なんていなかったわけですよ。
や、正確に書けば、いたかもしれませんが、我々のような人間とは付き合ってくれなかったわけです。
そういう意味では、大野さんも小春ちゃんも想像上の産物であり、現実には彼女たちのような女の子など存在しません。
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