メソッド演技法とは、発声や仕草だけで役柄を表現するのではなく、役柄を徹底的にリサーチし、リアルな演技を徹底的に追求する演技方法です。
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メソッド演技は役者の肉体的、精神的負担が大きいため、過度のストレスで役者人生を縮めてしまった俳優も中にはいます。
WatchMojo.comが、そんな徹底した演技にこだわる「役者バカ」な名俳優10名をあげていますので、ご紹介します。
■ダスティン・ホフマン
『カンフーパンダ』のシーフー老師の声優もこの方
アカデミー賞を2度受賞した名俳優。『レインマン』では自閉症の天才、『トッツィー』では女装する俳優を演じ、『マラソンマン』では約7キロ減量し、役作りのために数日間寝ず、焦燥感を出したとの噂があります。
■エイドリアン・ブロディ
幼少期は素行不良で荒れていたとか
ホロコーストを生き残った実在のピアニストを演じた『戦場のピアニスト』でアカデミー賞を受賞。この役になりきるため、撮影前に当時の彼女と別れ、アパートなどを引き払ってヨーロッパに住んだそうです。
■シャイア・ラブーフ
英語版『風の谷のナウシカ』で「アスベル」の声優です
濃厚なセックスシーンのある2013年公開の『ニンフォメニアック』では、役を得るために自分と恋人とのセックステープを監督に送ったと言われています。
『フューリー』では一切風呂に入らない、ナイフで顔に傷を作るなどのやり過ぎな役作りも実践。最近では常人には理解できない方向へ爆走している俳優としておなじみかもしれません。
■ホアキン・フェニックス
『スタンド・バイ・ミー』のリバー・フェニックスは実兄
俳優一家出身で、『グラディエーター』、『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』でアカデミー賞にノミネートされるなど、キャリアを重ねていきました。しかし、突如俳優を引退。ヒップホップ歌手になると宣言、大きな話題になりましたが、実はそれはすべてモキュメンタリー映画『容疑者、ホアキン・フェニックス』を撮影するための、2年がかりのフェイクでした。
■アル・パチーノ
代表作が多すぎる......。
『ゴッドファーザー』のマイケル・コルレオーネ役で、多くの俳優に影響を与え、目標となった名俳優。『セント・オブ・ウーマン/夢の香り』で盲目の元軍人を演じ、アカデミー賞を受賞しました。警察組織内の汚職に立ち向かった実在の刑事を演じた『セルピコ』では、モデルとなった人物と3週間生活を共にし、役作りを行ったそうです。
■マーロン・ブランド
生前はかなりのトラブルメーカーだった模様
後世に多大な影響を与えた、20世紀を代表する俳優。メソッド演技法という言葉もなかったデビュー当時に、メソッド演技法を実践していたと言われています。代表作は白黒時代の『波止場』、そしてドン・ヴィトー・コルレオーネを演じた『ゴッドファーザー』。ヴィトー・コルレオーネを演じる時には、口にティッシュや綿を詰めたそうです。
■ロバート・デ・ニーロ
ザ・訳者バカ
役作りで有名な役者バカといえばこの方。役作りのエピソードは枚挙に暇がないですが、アカデミー賞を受賞した『レイジング・ブル』ではボクサーを演じるために身体を鍛え、その後、引退後のボクサーになりきるために20キロ以上体重を増やしました。また、『ゴッドファーザーPart II』に主演するためにイタリア語を覚え、『タクシードライバー』の撮影前には、3週間実際にニューヨーク市内でタクシー運転手として働いたそうです。
■ヒース・レジャー
『ROCK YOU!』での好青年っぷりも印象的
『ブロークバック・マウンテン』でアカデミー賞にノミネートされた後、『ダークナイト』でジョーカーを演じ、アカデミー賞を受賞。しかし残念にも、『ダークナイト』公開前に事故で亡くなってしました。ジョーカーを演じる際の役作りについては、日記が残っています。1ヶ月間ロンドンのホテルにこもり、ジョーカーの声や笑い方などを作り上げて、撮影に臨んだそうです。
■クリスチャン・ベール
英語版『ハウルの動く城』のハウル役も担当
『ダークナイト』トリロジーでのバットマンのイメージが強いかもしれませんが、彼の役作りにおける体重操作はデ・ニーロ以上。『マニシスト』では約30キロ体重を減らし、その後の『バットマン ビギンズ』のために今度は30キロ増やして、ウエイトトレーニングを行っています。さらに『ザ・ファイター』では、減量した上に毛と歯を抜いたそうです。
■ダニエル・デイ=ルイス
2014年に英国女王からナイトの称号を受けています
出演数が40年間で19本と、出演作品を選ぶことで知られていますが、アカデミー主演男優賞を3回受賞している唯一の俳優です。徹底した役作りで知られ、『リンカーン』の役作りでは、リンカーン自身の書物を読みあさったり、当時の文体で4ヶ月間共演者と手紙のやりとりをしました。その他にも、脳性麻痺の身体障害者を演じるときは車いす生活を過ごし、インディアンを演じる時は6ヶ月間野営してサバイバル術を学んだそうです。
上記の俳優以外にも、メソッド演技法の役作りで有名な俳優はたくさんいます。選外(Honorable mentions)となってしまった方々は以下。
チェ・ミンシク
ジャック・ニコルソン
ジェームズ・フランコ
ジャレッド・レト
メソッド演技法[Wikipedia]
Top 10 Method Actors[YouTube]
(イズミのブオ)
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