本日の美術のお時間は、ミニマルにした映画ポスター。
さっそくギャラリーでご覧ください。各写真の下段に書かれている答えを見ずに、映画のタイトルがわかりますか?
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誰もが知っている有名映画を、円の形のみで表現したアート作品という、非常にユニークなアプローチ。なるほど、言われてみれば確かにそれぞれの特徴が出ています。
「io9」で掲載されていたこれらの作品。アーティストはシドニーのニック・バークレーさん。このシリーズには『サークル・ムービーズ』という名がつけられています。
作品はたとえば、『101』ですとダルメシアンを表す白い丸が101個ありますし、『マトリックス』ではネオが選択を迫られる赤と青の錠剤が描かれています。『モンスターズ・インク』はマイクとサリー、『パルプ・フィクション』はかなり解り難いのですが、ブッチとマーセルスが咥えさせられていたギャグボールのようです。『ロード・オブ・ザ・リング』は言わずもがな指輪で、『ブラム・ストーカーズ・ドラキュラ』はキバで血を吸った痕。『ハリー・ポッター』はハリーの丸いメガネになっています。
そして最後に用意されているのが、こちらの『トータル・リコール』。
トリプル・オッパイの女性
ふぅ。単純な丸の組み合わせだと言うのに、ここまでカンペキな再現ができるとは...。
しかし、どうしてバークレーさんはこのようなポスターの制作を思い付いたのでしょうか? ご本人からのコメントを見てみましょう。
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私が円を選んだのは、『インターステラー』を観終えた後、友人と『2001年宇宙の旅』について話している中で、どうやったらサークルが主人公に成り得るのか? という話題になった時でした。
それがきっかけとなり、映画を解体して円だけで表現することが可能かどうか、試してみたくなったんです。そして、調査すればするほどに、たくさんの映画が円形のみで表現できることに気が付きました。
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バークレーさんは、この映画シリーズ以外にも鬱病の各症状をミニマルに表現したり、世界の都市を3色以内で表現してみたり、カクテルやケーキを究極にシンプルなグラフィック・デザインで描いたりしています。各作品は、ポスターとして購入できますので、是非彼のサイトを覗いてみてください。
ミニマル・アートといえば、この他にも有名ゲームキャラの顔やボディーが最小限の構成で表現されたり、5×5ドットで描かれたり、はたまたゲームのパッケージが極めてシンプルにデザインされてきているので、そちらもどうぞ。
[via Laughing Squid via io9]
(岡本玄介)
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