起動音は坂本龍一が作曲。ドリームキャストの豆知識


知れば知るほど奥が深いドリキャス!

Did You Know Gamingが今回はドリームキャストの豆知識を紹介してくれました。


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ドリームキャストが産まれるまでのソニーやマイクロソフトとの一悶着や、ビジュアルメモリに関するあれこれ、そしてXboxに出ていたあのゲームが元はドリキャス向けだったといった話や、「ユートピア・ブートディスク」まで。

ドリームキャストにまつわる様々な話を見て行きましょう。
 


セガとソニーは一緒にハードを出す予定だった?

ソニーとセガ

セガとソニーの共同ハード...!


セガはソニーに一緒にコンソールを作るよう交渉をしていました。結局そのアイデアはなくなり、ソニーはセガのセガサターンに対抗するプレイステーションをリリース。セガサターンの売れ行きの悪さからドリームキャストを生み出しました。

皮肉なことにセガ・アメリカの元CEO、トム・カリンスキーさんは、セガが提案したコンソールのスペックがソニーのプレイステーションに使用されていると語っています。




セガとソニーの切磋琢磨

セガの『バーチャファイター』の成功を見たソニーは、以降2Dではなく3Dに重点を置くことを決定。後に3Dで成功したソニーの影響で、セガは次のハードでは3Dグラフィック性能が最重要だと考えます。




ドリームキャスト制作と提携企業

セガと企業

実は非常に豪華...?


ドリームキャストの開発でセガは、ロッキード・マーティン、nVidia、VideoLogic Systems、3dfx、マイクロソフトと提携しています。

最初は、セガと3Dアーケード基板のグラフィック関連で提携していたロッキード・マーティンとの共同作業でしたが、進行が遅く結局提携も終わることに。

次にセガサターンに同社初のグラフィックカードNV1を提供していたnVidiaと提携、NV1の売上は芳しくなかったため、その後継機がドリームキャストに使われるという話もなくなり提携は終わりました。




ふたつのプロトタイプ

プロトタイプハード

VideoLogic Systems


そしてセガがアプローチしたのはVideoLogic Systemsと3dfx。

VideoLogicの制作したプロトタイプは、『バーチャファイター』のキャラクターから「デュラル」というコードネームをつけられており、日本で開発されていました。一方3dfxのものは「ブラックベルト」というコードネームでアメリカで開発されていました。

その後セガは「明かされていない理由」によりマイクロソフトと提携して「ブラックベルト」プロジェクトに注力します。プロジェクトを見ることができたのは限られた開発者のみで、しかも監視下でのみとなっていました。

その理由はコンソールのOSが開発し易いように作られており、PCから簡単にポートできたからです。

しかし3dfxとのゴタゴタで、結局セガはデュラルプロジェクトを選び、コードネームを「カタナ」に改めます。マイクロソフトがプロジェクトに関わるのもここまで、のように思えますが、実は1998年にマイクロソフトはドリームキャスト向けのOSとしての『Windows CE』を出しています。


Windows CE

ありました! Windows CE


『Windows CE』がコンソールゲームもイケるOSだということを見せたかったようですが、結局はゲーム専用機には敵わなかったようです。セガとマイクロソフトの提携も終了し、セガがドリームキャストの製造を終えてまもなく、マイクロソフトは2001年にXboxをリリースしています。




Xboxとドリームキャストの互換

Xbox

非常に残念なお話。


セガの当時の社長・大川功さんは、ドリームキャストの終了に伴いマイクロソフトのビル・ゲイツさんを何度か訪れ、Xboxでドリームキャストのゲームが遊べる可能性を話し合っています。

大川さんはドリームキャストのゲームにインターネットは不可欠としていましたが、マイクロソフトはオンラインサポートの提供を拒否したため、交渉は決裂




Xboxとセガゲーム

大川さんとマイクロソフトのXboxをめぐる交渉は上手く行かなかったものの、セガは当初からXboxをサポートしていました。2001年の東京ゲームショウではドリームキャストゲームの続編も多く含む11作品をXbox向けに発表しました。

『ジェット セット ラジオ フューチャー』、『パンツァードラグーン オルタ』、『segaGT2002』、『segaGT Online』、『クレイジータクシー3 ハイローラー』などです。




あのゲームは元々ドリキャス用のはずだった

Fable

DC版のFable、非常に気になります。


スマイルビット開発の3Dアクションゲーム『ガンヴァルキリー』も、元々ドリームキャスト用に計画されていたものでした。

また、Xbox専用ゲームとしてリリースされた『フェイブル』も、元々はドリームキャスト用のゲームだったことも、examiner.comと『フェイブル アニバーサリー』のリードデザイナー、ティム・ティムンスさんとのインタビューで明かされています。




米ではセガ製ライトガンは発売されず

ドリームキャストガン

ガンシューティングをコントローラーでやるとリロードが早い


ドリームキャストのライフスパンはそう長くなかったとはいえ、様々なアクセサリが登場しましたが、米国ではセガ製のライトガンはリリースされていません

理由は不明ですが、その頃コロンバイン高校銃乱射事件が起こったことが関連しているかもしれません。




モーコンも計画されていた

ドリームキャストでモーションコントローラー

先を行き過ぎるハード


モーションコントローラーも計画されていました。『ナイツ』の続編向けに計画されていたものでしたが、『スーパーモンキーボール』の制作にも影響を与えたとされています。

そのモーションコントローラーは日の目を見ることはありませんでしたが、その技術は『サンバDEアミーゴ』のマラカスコントローラーとして活用されました。




ビジュアルメモリとポテチ

拡張スロットに入れることのできるビジュアルメモリは、122キロバイトのデータを保存できます。

豆知識の豆知識となりますが、これまでに販売されたビジュアルメモリを全部合わせると約1テラバイト分となるそうで、1テラというのはセガサターン向けに販売されたゲーム全730作品を保存するにも十分な容量だそうです。

『ぷよぷよフィーバー』のセーブファイルが入っているビジュアルメモリでは、ドリームキャストのメニューでスタートボタンを押すと、メニューの視点が変わり、視点をグリグリできるようになります。


ポテチ

ポテトチップ


ビジュアルメモリの中身を開ければ、チップには「POTATO」、「ポテト」と書いてあります。これは「ポテト」と書いてある「チップ」、すなわち「ポテトチップス」とかけた冗談のようです。




ドリキャスの起動音はアカデミー賞受賞者作曲

坂本龍一

素晴らしい音色です。


ドリームキャストの起動音は英米両国でアカデミー賞を受賞している、YMOでもお馴染みの坂本龍一さんによる作曲です。どうやら坂本さんはゲーム業界に友達がたくさんいるようですが、ゲームと直接関わったのはドリームキャストのゲーム『L.O.L Lack of Love』のスコアのみです。




ドリキャスの命名とロゴ

青いドリームキャストロゴ

国で違うロゴの色。


「ドリームキャスト」という名称は5,000以上の応募の中から選ばれた名前です。

セガは自社名をドリームキャストから無くし、「ドリームキャスト」をブランドとして売り出すという計画もありましたが、当時の社長でありドリームキャストの開発も指揮していた入交昭一郎さんが「セガ」のロゴを残す事にしました。

「赤いグルグル」でお馴染みのドリームキャストのロゴは、入交さんによれば「力の源」を表しているそうです。この赤いナルトロゴは、ヨーロッパでは青くなっています。これはドイツのパブリッシャー「Tivola」がすでに同じような赤いナルトを使用しているためだったよう。




GD-ROMフォーマットの音声メッセージ

ドリームキャストはCD-ROMやDVDではなくGD-ROMを使用します。GD-ROM(ギガバイト・データROM)には密にデータが保存されており、約1GBの容量を持ちます。

CDプレイヤーに入れてもダメですが、CDデータ(CD-DA)フォーマットにアクセスできる機器に入れると音声が「これはドリームキャスト向けのディスクです」といった音声メッセージを聴くことができます。


まだまだ出てくるドリキャス向け新作

セガからドリームキャストへの最後の作品『ぷよぷよフィーバー』はドリームキャスト販売が終了して3年後に出たゲームです。

セガからはもうリリースされないものの、今でもドリームキャスト向けに多数の非公式インディーゲームが開発されています。セガからも2006年リファービッシュ版のドリームキャストを日本のオンラインストアで新作ゲーム付きで販売していました。




海賊版ゲーム問題

GD-ROM

海賊版対策


ドリームキャストに沢山非公認インディーゲームが出ているその理由は、ドリームキャストが海賊版の問題を抱えていたのと同じ原因のようです。ドリームキャストに存在した唯一の海賊版対策は、ディスクにメジャーではないGD-ROMというメディアを使用していたということだけでした。

セガは元々ドリームキャストにMIL-CDというフォーマットを対応させていました。これは対応した音楽CDをドリームキャストで再生させると、ナビゲーションメニューやビデオなどが見れるというものでしたが、このMIL-CDが災いし、「ユートピア・ブートディスク」というものが作られました。

これは「ユートピア」という名前のWareグループによるブートディスクで、BIOSの設定からMIL-CD用に存在するブート設定を使用して起動するものです。

このユートピア・ブートディスクを先に挿入してからだと、GD-ROMゲームを通常のCDに違法コピーしたもので遊べてしまうようになっていました。その後は海賊版ゲームがそのままMIL-CDフォーマットで発売されたため、ユートピア・ブートディスクも不必要となり、海賊行為も簡単となったのです。




後続機の登場を今も待ち望む人がいるほどの人気を博したドリームキャスト。

今もファンメイドの新作が出続けている一つの要因が、海賊版行為のし易さと関係しているなんて驚きですね。後継機出ないかなー。


More Than You Ever Wanted To Know About The Sega Dreamcast[via Kotaku]

abcxyz

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RSS情報:http://www.kotaku.jp/2015/01/more-than-you-ever-wanted-to-know-about-the-sega-dreamcast.html