みんな、本当にハピネスになっているか?


週に一度のご褒美であり、僕に生きる楽しみを与えてくれているプリキュアが、最近目を背けたくなるほど、辛いアニメになってきました。理由は簡単です。神と名乗る男が、世界各地にプリキュアを製造し、そのプリキュアの心を惑わしているのです。なんたること、なんたることよ。


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僕だけではありません。きっと大きなお友だちの心は怒りを通り越して、悲しみで溢れているのです。今回はこれまでとは、やや趣向を変えて、「プリキュアに恋愛要素は必要か?(副題:いかにブルーを処するか?)」について考えていきましょう。今週も、ふたりはコタキュア、始まります。


諸悪の根源

公式サイト「各話あらすじ」より画像抜粋


まず、テーマについて白黒つけておきましょう。プリキュアに恋愛要素は本当に必要なのか? というところです。これまでもヒロインたちには「イケメンに弱い」という設定もありました。また、ちょっとした恋心や憧れを抱くような使い捨てカレシのような存在がいた事も認めます。

しかし、あくまでもそれは手の届かぬ人であり、あくまでも「羨望の眼差しを向ける対象」「仲の良い友人+α」として描かれてきました。

すくなくとも、そういった憧れや友情の延長、異性への親近感といったものであれば、それは思春期に抱く純粋な胸の高鳴りです。リアリティを演出するのに描かれるのも必然であると僕は思います。

さらに言うなれば、中学生同士の仲良し恋愛というシーンが描かれたとしましょう。それもまた、甘酸っぱい青春の1ページとしての、女の子の正当な権利であり、Twitterで「俺の嫁がぁぁぁぁ!」と毒を吐きつつも、容認する覚悟はありました。

なので、プリキュアに恋愛要素自体はあっても良い物であると思っておりました。そして、いつか彼女たちも僕の手を離れる日が来るのではないかと、心を構えていたのは事実です。

しかし、現実は残酷です。

てっきり、ハピネスチャージプリキュアでは幼なじみの誠司が「その立場」であるのだなと認識していたのです。しかし、蓋を開けてみれば神と名乗る男の手が早いこと早いこと。


この所業は黙ってはいられない。

公式サイト「各話あらすじ」より画像抜粋


仲の良い親戚のお兄さんのように、僕は君の味方だ。君の全てを受け入れる。めぐみはめぐみのままでいいんだよ。悩んでもいいんだよ。僕は弱い、君に助けられている。と囁くのです。

メインヒロインの覚醒シーンであり、間違いなく中盤の山でもある第36話「愛がいっぱい! めぐみのイノセントバースデー!」にいたっては、誠司がめぐみに声をかけた後に、わざわざふたりきりの空間にめぐみを拉致したあげくに、その所業です。

みなさんはハピネスチャージプリキュアをどの視点で楽しんでいるのでしょうか。ストーリーの傍観者として。冷静な大きなお友達であれば1作品として客観する目を持ちあわせているはずです。しかし、同時に、ストーリーの参加者としての心も併せ持っているのではないでしょうか。

その場合は誰の目線で?

多くの大友が必然的に、ヒロインの幼なじみである「誠司」に自身を重ねるのではないでしょうか。すなわち、ヒロインを見守るヒーローでありたいと。ならばこの状況は腸煮え返るものであるはずです。長年心の知れた幼なじみの女子が、年上の男性から、熱心に声をかけられている。これに拳を握らずして、人といえるだろうか。

そう、僕は。誠司に自分を重ねて、毎週落ち込むのです。ハピネスは注入されるどころか、涙と共に流れ出ていくのです。もう僕の中でハピネスチャージプリキュアのヒロインは、誠司きゅんただ一人です(嫁はいおなです)。


このまま神をのさばらせていて良いのでしょうか? ここで自分の中の地球の神ブルーに問います。例えば、クイーンミラージュとめぐみ。どちらかひとりだけしか助けられないとしたら、どちらを選びますか? 選べますか?

きっと貴様には選べないでしょう。そしてきっとこういうでしょう「僕はみんなに平等でなければならないから」と。

だから貴様はアホなのだ!

自分にとって一番大切なものを選べないような男が、めぐみを幸せにできるわけがなかろうが!

愛せないのがわかっているのだろう...。ならば、愛せないなら、なぜ世界にプリキュアを作った。なぜ近くに置いた。なぜ優しくした。なぜそんな残酷なことをする。それは愛か? いや、違う!

地球の神ブルー。すべてに平等を振りかざす貴様に愛なんてない。かつて、ふたりが命をかけて守ったものは、決して貴様のような軽薄なものではない。貴様は悪だ。自分が悪だと気付いていない、最もどす黒い悪だ。そんな悪は、この僕が裁く!

闇の力の下僕たちよ! とっととおウチに帰りなさい! コグレサンダー!!(236236+P)

(C)ABC・東映アニメーション


ハピネスチャージプリキュア

(キュアコグレ)

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