みなさん、覚えているでしょうか? リズム&ヒューズというVFXスタジオが倒産し、多くの才能あるアーティストが職を失ってしまったことを。同スタジオは、アカデミー賞受賞作品の『ライフ・オブ・パイ』のVFXを担当し、素晴らしい功績を残したにもかかわらず、受賞2週間後に倒産してしまったのです。
資金繰りに苦しくなったスタジオが閉鎖することは決して珍しいことではありません。しかし、コンスタントに大作のVFXを担当してきたあのリズム&ヒューズが、アカデミー賞を受賞した直後に倒産、というニュースは業界を震撼させました。
あのスタジオは、その後どうなったのでしょうか? 気になるその後を、リズム&ヒューズの元スタッフが当時や倒産以降の様子をドキュメンタリーにしたとio9が報じました。自分たちの仕事に対する自負、そして今後の業界の行方に対する不安と悲観を語る様子が映されています。
それでは、続きからドキュメンタリー「After the Pie」をご覧ください。
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「完成した絵を見て驚きしかありませんでした。どうやって作ったのか、分からない程だったんです。まるで生きているようにしか見えない虎を含め、全てのVFXは神がかっていました。」
「『ライフ・オブ・パイ』は私のVFX人生の中で特筆されるべき経験でした。」
「業界の中でも最も凄いことをやり遂げました。にも関わらず...、あのアカデミー賞でのことです。あぁ、なんて酷い経験だったのでしょうか。」
「あれは金曜日のことでした。私たちの給料の支払いが遅れるというアナウンスがあったのは。」
「これまでにもVFX業界は危うい状況になったことはありましたが、持ちこたえることが出来ました。しかし、今回ばかりは違います。」
「嵐が巻き起こり一気に崩壊させた為、耐えることが出来ませんでした。結果、倒産したのです。」
「「残念」という言葉では片付けられません。この業界に与えたインパクトは相当なものです。」
「業界全体が、こんな仕打ちを受けなくてはいけないのかと、これ以上無い程にショックを受けました。」
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この「アメリカの映画業界が直面している巨大で複雑な問題。業界人達の苦悩と運命」を綴った『Hollywood Ending』は、2月25日に全編がオンラインで公開される予定です。
また、3月2日にはVFX Oscarのデモ行進も計画されているようです。VFXを守りたいハリウッド近郊在住の方、参加してみては如何でしょうか。
(中川真知子)
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