以前、平行して走る2台のトラックの間でヴァンダムが開脚するCMを紹介したことがありますが、それより前に、もっと危険度が高そうなスタントに挑戦した女性がいました。
彼女の名前はフェイス・ディッキー。綱渡りで世界記録を持つ女性なんですが、彼女は走る2台のトラックの間にロープを渡らせ、その上を綱渡りしたのです。動画が公開されたのは2012年で、当時バイラルとして話題になりました。
そして先日、その命知らずなスタントを行ったディッキーさんがTLGのインタビューに応じて、その時のことを語ってくれたとコタクの姉妹ブログであるJEZEBELが報じました。
それでは以下から、綱渡りの動画とインタビューの内容をどうぞ。
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TLG:バイラルになったボルボトラックのCMについて話して下さい。あのアイディアは何処から来たものなんでしょうか?
フェイス:私は女性の綱渡り世界記録を持っているにも関わらず、その功績を気に留めてくれる人はあまりいませんでした。雑誌等で特集されるのは男性の記録ばかりだったので、ボルボがでCMの為に女性で綱渡りが出来る人物を探しているという話があった時は大変嬉しく思ったものです。
まず、彼らは私に電話でスタントが出来るかと質問してきました。私は「勿論です。やらせて下さい!」と答えました。
このコマーシャルのアイディアは、トラックの精密さや正確さ、そしてボルボが常に安全を第一にしている会社であるということをデモンストレーションする目的から来ています。なので、このスタントは、私がフリーでやっていることよりもずっと安全だったのです。
もし、このコマーシャルの撮影中に何か危険なことが起こったとしたら、それは、私が何か馬鹿げたことをしただとか、何の前触れも無く筋肉硬直になる等でしか起こりえなかったのです。
しかし、安全性とは裏腹に、こんなことをしている人は未だかつていませんでしたし、とても危険で馬鹿げたことをしているように見えることだと思います。しかし、あれは、通常の綱渡りよりも、スタントやパフォーマンスに近かったのです。
なるほど。素人からしてみると、1歩間違えれば命を落とすとても危険なものに見えますが、意外と安全なのですね。しかし、トンネルが迫って来ているにも関わらず、トラックがスピードを増しているという状況で、どのように恐怖を克服し、歩みを進めることが出来たのでしょうか?
TLG:綱渡りをしている時に、どのように恐怖を乗り越えているのですか?
フェイス:そうですね、努力してます。綱渡りを通して、恐怖には幾つかの異なるタイプがあるということを学びました。私は人間として、身を守る為に恐れという感覚を作り出したのだと信じています。地球に初めて現れた人間は、今の私たちが経験するより、ずっと多くの危険に直面したはずです。
ある日、私は車で坂を下っていました。その時、思ったんです。「もし、同じ坂をオフィスのイスやスケートボード、もしくはローラースケートで下っていたら、とんでもなく恐ろしいだろう。」と。コントロール出来ないことに恐れているはずです。
しかし車の中では、どれくらいの速度で走っているか考えもしません。それが当たり前のことだからです。例え車の運転というものが、私たちの日常の中で最も危険なことであってもです。人間の心の中で、恐怖という感情がどのように成長するかを考えるのは、興味深いのです。
もちろん、恐怖をコントロールするのは簡単ではありません。しかし、恐怖は生物学的なもので、完全に取り除くことはできないけれど、論理的になることは可能だと考えています。
また、パニックになることは決して得策では無いとも実感しています。私は1ヶ月半前に、感謝祭をテキサスに住む家族と祝おうと思い、車を走らせていた時、路面凍結のせいで恐ろしい自動車事故を経験しました。
車は回転し、壁に激突しました。その間、時がゆっくりと過ぎているように感じました。そして、滑っていると感じた時、(約時速112キロ程度で走っていました)私が真っ先にとった行動は「どうしよう、どうしよう! 制御不可能じゃない!」と考えることでした。
みんな、こういう時は走馬灯を見るとか、私の場合なら綱渡りの練習シーンなどを思い出すのかもしれないのですが、まず私が最初に考えたのは、この状況ではコントロールは不可能で、死ぬかもしれないということでした。
この事故の後、私は病院に行くんだ、いや、それ以前に死んでしまうかもしれないと思ったのです。そして、それを受け入れていました。私は心底リラックスして、事故を食い止める努力等はしませんでした。
車は大破してしまいましたが、不思議なことに、私は軽症ですんだのです。その場を歩いて去ることが出来ました。
TLG:メディアは貴方のような人をアドレナリンジャンキーと呼びますよね。私(アリス・ムアー記者)は、その呼び方にはネガティブな感情が込められているようで抵抗があります。貴方は、過激なスポーツを好む傾向がある人間には命を軽く扱っていると感じますか? もしくは、そういう人は普通の人と比べて恐怖を処理する能力が高いと考えますか?
フェイス:私は多くのベースジャンパーにあってきました。私もベースジャンピングに興味がありましたが、非常に危険でリスクが高いため、諦めたことがあります。私が話したことのある多くのベースジャンパーはベースジャンプを通して、綱渡りで得る自己変身の経験とは異なるものを得ているようでした。
私が会ったことのある多くのベースジャンパーは、ぶっ飛んでいました。彼らにとって、ベースジャンピングは麻薬のようなもので、実際に麻薬をやる代わりに自分で処方しているドラッグといった感じでした。
ベースジャンピングは非常にリスクが高く、私はしばしば、ジャンパーの友人が頻繁に不幸な運命に陥るのを見るにつれ、怪我や死に対して鈍感になるのではと疑問に思っています。
アドレナリンの追求には個人差があり、まして私はベースジャンパーではないので憶測でしかありませんが、このようなアドレナリンジャンキーは私の綱渡りには当てはまらないのではないでしょうか。
また、io9によると、ディッキーさんは、ポジティブエナジーの思想を信じているのだとか。「例えば、ヨーロッパでヒッチハイクをすることが多々ありましたが、マイナス思考になり始めた時は成功までの道のりは長く、プラス思考であり続けると、誰かしら拾ってくれました。プラス思考でいることの大切さを証明してくれていると感じています。」
ヒッチハイクの危険性を語ることは別として、常にポジティブでいることは重要だと思います。
ディッキーさんのインタビュー記事の全文は、tlgmagagineで読むことが出来ますよ。興味があれば是非読んでみて下さい。
(中川真知子)
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