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無慈悲な鳥視点映像。ハヤブサが船乗りの使う技術を使ってカラスを狩ることが判明

2014/01/21 00:30 投稿

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ハヤブサ 狩り 航法 戦術 一定航路角減少範囲


猛禽類は速いだけでなく戦術を持っている

これまでにも、「驚くべき鳥の視点の世界! ゲーム会社はFPSならぬFBSを作るべき」「世界最速のハヤブサ、フラミンゴを狩るワシなど。驚きの鳥視点映像を集めてみた」「空を自由に飛びたいな。ワシ視点の映像が絶景すぎる!」といった記事で、鳥の視点で撮影された、高速で空中を自由に飛行する動画をご紹介したことが何度かありました。

どれもが自力で空を飛べない人間からしたら、とても羨ましく、そしてカッコ良い動画ばかりでしたよね。

そして今回は、ハヤブサが船乗りの技術を使ってカラスを狩る動画をご覧いただきたいと思います。2匹のハヤブサがカラスを追い詰める様子をどうぞ!
 


【大きな画像や動画はこちら】

 


何だかスゴいけど、正直ナニが起こっているのかよく解りませんね。

これは船乗りが使う航法で「Constant bearing, decreasing range」、直訳すると一定航路角減少範囲という技術で、ハヤブサはこれと同じ原理を使ってハンティングしているのだそうです。

では一定航路角減少範囲とはいったい何ぞや? たまたま他のゲーム系サイト「MOSSB」で、アメフトを例にとって説明していた図解がありましたので、ちょっと説明してみたいと思います。


ハヤブサ 狩り 航法 戦術 一定航路角減少範囲走るレシーバーとクォーター・バックとの関係性を描いています。


まず自分と相手との距離が開いていて、相手は自分から見て横方向に逃げているとします。しかし相手を捕まえようにも、真っ直ぐ突っ込んでいっては、相手が居た地点にはもう相手は居ませんよね。なので自分は同じような速度で、距離を詰めながら相手と同じ方向へ向かって進むのです。

実はこの時、接近しているにも関わらず、相手を見た時お互いはほぼ止まっているように視えるので、知らぬ間にゴール地点でキャッチできてしまうのです。つまり相手に自分が追いかけているのを悟られずに、先回りができてしまうんですね。

地上であれば背景の遠近感から距離が読み取れるものの、海上空中にいると背景がないので、遠方で止まっている(ように錯覚していた)相手のサイズが突然大きく視えるようになり、その時にはもうぶつかる時となってしまうのだそうで、船の事故はこのケースで起こる場合が多いんですって。

というように、これを上手に活用すれば戦闘機による空中戦やホーミング・ミサイルの発射、そしてアメフトなどでも使われる戦術となり、両者が同じゴールを目指せば、背後から追いかけなくても最短距離で相手をキャッチできる方法なのです。

これには非常に高度な数学が絡んでくるそうなのですが、同時に古来からある錯覚を使った狩りの方法とあって、ハヤブサ視点のこの動画をご覧になった、ペンシルヴァニア州・ハバフォード大学の科学者は、あまりのハヤブサの賢さにウェブサイト「New Scientist」で、この結果を報告せずにはいられなかったようです。

速く飛べる猛禽類だから、獲物の背後から追撃するのかと思っていたら、相手の行く先を計算していたなんて、ハヤブサが益々カッコ良く思えてきましたね。なので動画がわからなかったとしてもしょうがないんです、だってハヤブサは賢いんですもん!


Watch this falcon trick a crow, using a pretty sophisticated illusion[io9]

岡本玄介

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