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キャストの数が極端に少ないSF/ホラー映画の名作12選

2013/10/08 22:30 投稿

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キャストの数が極端に少ないSF/ホラー映画の名作12選


出演者が多い映画というのは迫力がありますが、少人数で構成された映画というのも、少ないからこその脚本の良さや制作者の工夫が見られて面白いです。

例えば、12月に日本公開されるサンドラ・ブロック、ジョージ・クルーニー主演の『ゼロ・グラビティ』。事故により宇宙に取り残されてしまった二人の様子をスリリングに描いた本作は、脚本、演出共に絶賛されており、サンドラの演技も素晴らしいと高く評価されています。

そこで今回はio9がまとめた、キャストの数が極端に少ないSF/ホラー映画をご紹介します。出演者が多くないからこそ面白い、少ないからこそ入り込める、そんな作品ばかりです。それでは、以下からどうぞ!
 


【大きな画像や動画はこちら】

 
『月に囚われた男』(2009)


まずは、少人数の映画と言われて一番に名前があがりそうな『月に囚われた男』から。なにせ、ケビン・スペイシー演じるロボットの声と、スクリーン上に現れる数人のキャラクター以外、本作に登場するのはサム・ロックウェルのみ

ストーリーは、男がたった一人で3年間、月での任務を遂行するというもの。そして、長い長い任務が終わろうとしているある日、自分の体に不調を感じ始める。そして、一人のはずの基地に、もう一人の自分が現れ...。

出演者が増えても、演じる俳優の数は一人という超少人数映画。アイデアとサム・ロックウェルの演技の素晴らしさ、CGを使っていない映像は見る価値ありです。


『地球全滅』(1959)

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登場人物は、炭坑視察員と20代の美しい女性とヨーロッパ人男性。壊滅してしまった世界で生き残った3人は、生存者同士親しくなる。

炭坑視察員と女性は互いに惹かれ合うが、ヨーロッパ人男性も女性に恋心を抱いたことで関係が崩れ始め、愚かにも男性同士が殺し合いを開始。しかし、偶然入ったラルフ・バンチ・パークでイザヤ書を目にした男達は、自分たちの行動のくだらなさに気付き、武器を置くのだった。そして、女と共に手を取り合って新しい世界を築き上げていこうと決心する。

ラストが「The End」ではなく、「The Biggining」なのが印象的な作品です。


『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』(1999)

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キャストの少なさもそうですが、大成功をおさめた低予算映画として有名な本作。登場するのは3人の学生と2台のビデオカメラ、そして姿を見せることの無い魔女の存在。『食人族』で用いられたファウンドフッテージが使われており、この技法を再熱させた作品と言えます。


『エイリアン』(1979)

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ノストロモの7人の乗組員が、地球外生命体の餌食となってしまう、リドリー・スコット監督のSFホラー傑作。7人のキャストの他に出てくるのは、エイリアンとネコだけ。宇宙や海底といった閉鎖空間になりやすい設定では、無理なくキャストの人数をおさえることが出来ます。


『キューブ』(1997)

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極悪非道な罠が仕掛けられた巨大迷路から脱出を試みる、見ず知らずの7人の男女。上記の『エイリアン』同様に、限られた空間での少人数キャスト映画ですが、『キューブ』は人物描写が丁寧で、キャラクター一人一人に感情移入しやすく、低予算の小規模映画としてはトップに名前を連ねる程の衝撃的良作。また、トラップも理不尽なまでにエグく、容赦なく襲いかかってくるのがポイントです。


『パラノーマル・アクティビティ』(2007)

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この映画の出演者は、主に同棲カップル。彼氏が、幽霊の姿を捕らえようと寝室にカメラをセットするが、映っていたのは衝撃の事実だった...というストーリー。ハリウッドお得意の、ビックリさせるような音や映像で攻めるのではなく、日本のホラーに近い、嫌な汗をかくようなジワジワした恐怖を描いています。

最新技術を駆使していないからこそ実現できた生々しい恐怖。スティーブン・スピルバーグ監督がリメイク権を手に入れたものの、ハリウッドの技術を持ってしても、オリジナルの恐怖を再現することが出来ないと諦めた、という逸話もあります。


『ディヴァイド』(2011)

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核戦争によって壊滅してしまったニューヨークで、9人の男女が個人所有する地下シェルターに逃げ込むが、運悪く食料の無い状態で閉じ込められてしまう。先の見えない極限状態に陥った彼らが直面するのは、核攻撃では無く、人間の狂気。俳優全員の演技が素晴らしく、多少の脚本の穴を埋めています。


『地球最後の女』(1960)

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ロジャー・コーマン監督の陳腐な(なんて言ってはいけない)SF痴情のもつれ話。女とその夫と弁護士が、ひょんなことからクルージングに出ることになり、話の流れでスキューバダイビングを楽しむことに。

彼らが海に潜っている間に、何かが空気を汚染。人類は3人を残して滅亡してしまった。女ひとりと男ふたり。『地球全滅』と同様に三角関係が始まります。世界が滅亡してしまったというのに、「物語は浮気しただろ」、「いや、してない」、「ええい、隠すのも面倒、したけど文句あんのかよ」といった不真面目な展開に。

登場人物は、この3人とたまに出てくる死体だけ。ストーリーの大部分は男ふたりの殴り合いです。そして、一番の見せ場は、ボンベの空気を吸ったりマウスピースを外したりしながらの会話シーンでしょう。


『エグザム』(2009)

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超高額報酬が約束されたひとつのポジションを狙って、優良企業の試験に望む8人。監視員が見張る窓の無い試験会場に通された8人に出された試験用紙は白紙だった。

試験のルールは3つ。「試験監督、または入口に立つ警備員に話かけてはならない」、「試験用紙を破損してはならない」、「部屋から出てはならない」。質問のヒントがどこかにあるはず、と考えた受験者はお互いに協力することに。しかし、彼らはライバル同士。

年収1億という途方もない額のポジションを巡り、裏切りやだまし合いをする受験者たち。質問は? その意図は? 密室サスペンスが得意な人なら先が読めてしまうストーリーかもしれませんが、中盤まではスリルがあります。


『火星着陸第1号』(1964)

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火星に不時着したふたりの宇宙船乗員が、食料も水も、酸素すら限られた状態で火星を探索し、地球に戻る術を考える。幸いにも空気の供給に成功、水や食用に適した微生物も発見し、最悪な状況は脱したと安堵するが、乗員の一人が死亡。残された一人は飛行テストで連れて来たサルを新たな相棒とし、火星脱出を試みて奮闘することに。しかし、そこにエイリアンが現れ...。

古い映画なのでセットなどもお粗末な感じがしますが、サルの可愛さと異種間の友情が心温まる作品です。


『ディセント』(2005)

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少人数映画に10人以上の地底人が登場する『ディセント』を加えてしまって良いのか分かりませんが、地底人の存在を除けば、物語を引っ張っていくのは6人の普通の女の子達なのでリスト入り。

未踏の洞窟に探検に来た、ごく普通の女性達。しかし、不幸が重なり洞窟に閉じ込められてしまう。役所に申告していなかった為、彼女達が洞窟に来たことを知る人はおらず、救助が来ない。洞窟探検の知識も経験も乏しい6人が脱出を試みるが、不安と恐怖でお互いにいがみ合う...というのが前編。

そして後編は、洞窟の底で暮らす地底人との血みどろの戦いが繰り広げられます。単なる一般女性だった彼女達が、物語が進むにつれ戦士になっていくのが面白いです。地底人という設定もナイス。


『サイレント・ランニング』(1972)

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全てが人工管理されている未来で、植物が絶滅しようとしていた。唯一残った植物は、4人の乗組員がいる宇宙ステーションのドームで栽培されているが、そのドームすら放棄するようにと命令されてしまう。

唯一、植物の大切さを知っていた植物学者は、植物を守るため命令に背くことを決意。反対する残りの乗組員を殺害し、遭難を偽装する為に3機のロボットと共に土星のリングに突入していく...。映画は植物学者演じるブルース・ダーンと3機の作業用ロボットがメイン。個性あるロボット達は愛らしく、ラストは衝撃を受けること間違い無し。色んなことを考えさせられます。


[via io9

(中川真知子)

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