愛することの出来るロボットが、シリアルキラーになるSFショートホラー『ABE』。これは、イギリス人脚本家・監督・VFXアーティストのロブ・マクレラン氏が作ったものなのですが、「io9」によると、MGMが長編映画化の権利を獲得したそうです。
deadlineによると、脚本と監督はロブ・マクレランが担当し、製作には『ザ・インタープリター』や『スコーピオン・キング』のケビン・ミッシャーと、『スター・ウォーズ クローン大戦』シリーズのスティーブ・ツィーリンが参加するようです。
それでは、以下から『ABE』の動画と詳細をどうぞ。
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拘束され、口にガムテープを貼られた女性。怯える彼女の前にやってきたのは、人畜無害そうなロボット。彼は不安げな表情を浮かべる女性に対して、その無機質な外見とは反対に「苦しくないですか?」、「何か欲しい物はありますか?」と優しい言葉をかけます。彼女が何も求めていないと分かると、機械的に血で汚れたメスを手に取り......。
このロボットは愛するようにプログラムされた家事ロボット。「私は機械で道具でしかないと言われた。それは分かっている。では何故、愛する心を持っているのだ?」彼は自分が何故存在しているのかの答えを探しています。彼にはかつて家族がおり、彼らのことを心から愛していました。しかし......。
「彼らは自分のことを愛してくれない。愛してくれないのは壊れているからだ。直せば愛してくれるに違いない。だから修理しなくては。」ロボットは家族の修理を試みる。しかし、それでも自分を愛してくれることは無い。「だから、どうすれば完璧に修理できるのか学ばなければ...。」と罪も無い女性にナイフを振り下ろします。
最後の「愛する機能なんて欲しくなかった。欲しがる気持ちや必要とする気持ちなんて無くなってしまえば良い。人は私が間違ったことをしていると言うけれど、その意味を理解できれば良いのだけれど......。ただ、私が本当に望むのは、これ以上恋に落ちたくないということ。」という言葉がとても悲しいです。私も、誰かを好きになって、その想いが成就しなかった時に、こんなことを願った経験があるので胸が痛くなりました。
愛することの苦しさをホラーにした『ABE』。このショートフィルム以上にインパクトのある長編を作るのは大変そうですが、どんな風に仕上がるのか、完成が待ち遠しい作品です。
[via io9]
(中川真知子)
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