研究者がコーヒーからアルコールを生み出すことに成功


コーヒーとアルコールは、多くの人を虜にする魅惑の飲み物です。日中はコーヒーを飲んで、夜はアルコールを楽しむ、なんて人も多いでしょう。コーヒーフレーバーのアルコールもありますし、両者の相性は抜群です。

しかし、コーヒーを原料の一部として使用するコーヒーリキュールとは別に、コーヒーそのものからアルコールを作ることは出来るのでしょうか?

「io9」によると、そんな夢のようなことを成功させた研究者がいるらしいのです。しかも、コーヒーの残りかすを利用してアルコールを作るのだとか。

では、気になる詳細は以下からどうぞ。
 


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コーヒーの残りかすからアルコールを生み出すことに成功したのは、ポルトガルのミンホ大学のバイオエンジニアであるサロンジ・ムサット氏率いる研究者達。作り方が、Scienceに掲載されていたので紹介したいと思います。

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まず研究者は、ポルトガルのコーヒー焙煎会社から原料を集め、それを乾燥させました。次に、その粉を163度の熱湯で45分加熱、それを液体と分離させ砂糖を加えました。そして、酵母細胞を加えて混合物を発酵させ、高いアルコール含量を得るために濃縮(同じようなプロセスは、ウィスキーやラムを作る時に行われる)。

すると、どうでしょう! コーヒーの残りかすから、40%エタノールの新しいアルコール飲料が生まれたのです。研究者は、この成果を9月のLWT - Food Science and Technologyに掲載する予定とのこと。

Scienceより一部抜粋

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「io9」によると、研究者達はこのアルコール飲料を「スピリット・フロム・スペント・コーヒー・グラウンド(略してSCGスピリット)」と呼んでいるそうです。

また、元ネタのScienceによれば、8人の訓練された味覚テスターがSCGスピリットを試したところ、コーヒーの香りと苦みと刺激があると評価したとか。研究者は、味は年月とともに改善されるだろうと書いており、品質は販売するのに十分だそうです。ただし、コーヒーから出来ていても、カフェインは醸造過程でほとんどなくなってしまうため、眠気覚ましになるということは無いんだとか。ちょっと残念?

Photo by Thinkstock/Getty Images.


LWT - Food Science and Technology via Science via io9

(中川真知子)

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RSS情報:http://www.kotaku.jp/2013/08/coffee_gets_you_drunk.html