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ビッグサイトがコミケ色に染まった日。私の考えた「コミケ」の姿。

2013/01/03 20:31 投稿

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この素晴らしいお祭りをみんなで守っていくべきですよね。

私が初めてコミケに行った時はちょうど3年前の冬コミの時。当時『魔法陣グルグル』にハマっており、「同人活動している人たちにお会いしたい!」という気持ちがキッカケで3日目の15時ぐらいに行ったのを今でも覚えています。

その時から様々な人との繋がりを得て、この3年間は一般参加だけでなく、サークルとしても参加し、ジャパニーズポップカルチャーなオタク文化に(いい意味で)引きずり込まれました。

さて今回のコミケ、C83を振り返るのに避けて通れないのが黒バスの事件です。これをキッカケに、改めてコミケについて考えさせられる機会があったのでまとめてみました。

●コミケは自分の表現したいものが表現できる環境

単純なことなのですが、これが一番重要なことでしょう。

「こんなものを書きたい。人に読んでもらいたい」と思った時、「同人誌」は商業出版物とは比べものにならないほど低い敷居ゆえに、老若男女を問わず誰しもが自分のクリエイティブを世に出すことができます。

コミケであれば1日あたり10万人以上の人たちが来場します。これほど沢山の参加者さんがいると、どんなニッチなジャンルであっても、必ずといっていいほど、誰かが手にとって、「購入」という評価をしてくれます。

自分で表現したいと思って生み出したものが、誰かの興味を誘い、対面で購入していただけると。これほど作り手にとって嬉しいことはありません。


●コミケは生のコミュニケーションが生まれる場

pixivやニコニコ動画といったウェブサービスがある現在、あえてコミケに参加する必要はないかも知れません。

しかしコミケは現実の場です。多くのカテゴリを好む様々な人々が実際に集まることによって、強力なコミュニケーションが生まれる場でもあります。

サークルとして参加されている人には分かっていただけると思うのですが、コミケのサークル配置は非常に細部まで考えられており、好きなキャラクターをテーマにしているサークル同士を横に並べるなど、だいたい隣同士が細分化された先の共通ジャンルである場合が多いのです。作品を頒布しながらお隣さんと新刊を交換しあったり、好きな話題で盛り上がったり...今まで知らなかった人ともコミュニケーションが生まれるキッカケに満ちています。

また一般の参加者とサークルの人が共通の話題で盛り上がったりしている場面もよく目撃します。何度も繰り返すことになりますが、どんな細かな分野であっても、興味を持ってくれる人がいるということにつきるでしょう。そこから生まれる交流、私は素敵なことだと思うなあ...。

余談ですが、一斉点検放送が流れた時にスタッフや参加者が一丸となって協力している姿を見ると、すごいという感想と同時にこういうコミュニケーションの場を大事にしなきゃいけないという気持ちがこみ上げてきて、なんか、こう、涙が。


●コミケは世界最大規模の大きな文化祭

今回の冬コミで、私は大学の友人をコミケに案内しました。彼はまったくオタクカルチャーとは無縁な人でしたが、私がコミケの面白さを伝えてところ強い興味を持ってくれたんです。

コミケがどういったものか彼は知らずに来たそうなので、駅やコンビニ、様々な公共の施設がコミケ仕様になっていたことに驚いていました。また信じられないくらい多くの人が参加し、またコスプレイヤーさんの多さにもびっくり。彼はそんな光景を見て「コミケ凄いね!楽しい!」と言ってくれました。

カタログを見せた時に言った、彼の「まるで文化祭のようだ」という一言。これは私が初参加したときにも感じました。慣れてくると忘れてしまうものですが、やっぱりコミケは「お祭り」の側面をもっているんですよね。だからこそマナーを守って行動しようと思うし、もっと素晴らしいものにするべく何かしら還元しようという気にさせるのではないでしょうか。ボランティアで運営に携わっているスタッフの人々のお気持ちがとてもよく分かります。


長々と書き連ねてしまいましたが、以上が私なりに考えた「コミケ」の姿です。私自身は参加して3年間しか経ってません。1975年から続いているカルチャーゆえに、上記のことがすべてではないでしょうし、もちろんコミケ自身が抱える問題があることも感じています。

でもコミケのような大規模なユーザーズミーティング、ファンミーティングの文化を絶やしてはなりません。

今回の黒子のバスケ問題では、コミケのような場が日本から駆逐される可能性を内外に示してしまいました。コミケの継続と、文化の継承を絶やさないようにするためにはどうしたらいいか。そのために私たちがしっかりマナーを守り行動していくことが大事なのではないでしょうか。

一人でも多くの方に共感していただけたら幸いです。またこのようなコミケを代表する創作文化の理解者が増えることで、罪のない人々が悲しむことのないよう祈るばかりです。


コミックマーケット公式サイト

(佐藤カズユキ)

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