ツイッターで「骨無しチキンと手羽元(&手羽先)のどちらが美味しいか」という、人生において1ミリも重要ではない議論がなされました。思い思いのルックスを描き、ソースを選び、最も美味しいとされるチキンのことで熱い論争が(なぜか)繰り広げられたのです。
この世にも下らないディベートを最初に始めたのは、Game Informerのダン・リカルト記者。そして応戦したのは、彼の同僚であるティム・トゥーリ記者。きっかけは内輪のやりとりでしたが、すぐさまツイッター上で広がることとなりました。
骨無しを支持するのは、#TeamBoneless。なぜ、食べることのできない骨をかじらなければいけないのか? 何故、筋肉や軟骨をかじらなければいけないのか? 何故、食べ終わった後に立ち上がってゴミ箱に骨を捨てに行かなければいけないのか? ネコが骨を狙ってゴミ箱をひっくり返すかもしれないのに! そんな意見が彼らの主張です。
一方で手羽元を支持するのは、 #TeamBone。彼らは、歯で肉を骨から削ぎ落とす感覚を楽しんでいると主張。また、「骨無しチキンは本物の手羽元とは言えない」という意見も。これはまったくの正論です。しかし、それはここで議論してもどうにもなりません。
リカルト記者は投票で決めようとしました。そこで、 #TeamBoneが人々の支持を集めました。結果は、#TeamBonelessのメンバーが席を立っていた間に投票が終わってしまったのか、それとも何らかの邪魔が入ったのか、空しくも骨無しチキンの完敗。
そこで、この争いに興味を持った米Kotakuのマイク・ファヒー記者が、読者の方々のために、独断と偏見てんこもりで、骨無しチキンと手羽元を比べてみたそうです。
この比較をするにあたって、マイク記者は地元のWingStopにコンタクトをとりました。そこはマイク記者がオーダーした野菜スティックとビスケットを袋に詰め忘れた上に、長時間待たせるとんでもない店なんだとか。まぁ、そんな予備知識はさておき、マイク記者は骨無しチキンと手羽元を数種類オーダーし、5つの視点から比較してみることにしたようです。
それでは、以下から詳細をどうぞ。
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【外見】
手羽元を一言で説明するのであれば、「チキン」に限るでしょう。人がチキンウィングを買おうと思ったら、骨無しでは無く、間違いなくこの外見を思い浮かべているはずです。
骨無しチキンの美学は、その形では無く、どんなソースがかかっているかに大きく左右されます。マイク記者が贔屓にしているレモンペッパー骨無しチキンは、フライドチキンバイトに似ています。一方で、バーベキューソースやテリヤキソースに浸された骨無しチキンは、脳みその欠片のように見えなくもありません。
勝者:手羽元
【内見】
骨無しチキンを開いてみると、目に入るのは当然、肉。サクッとした衣がジューシーなお肉を優しく包んでいます。美しいです。
手羽元の内部は、ジョージ・ロメロの世界です。(多分)腱が見えています。脾臓も見えているかもしれません。医者じゃないので何とも言えませんが、多分そうです。
勝者:骨無しチキン
【味】
味の勝負は、なんのソースを選ぶかが鍵となってしまいます。薄暗い部屋でテレビに向い、バケツのような容器に大量のチキン。それを貪るように食べる時、人はチキンに骨が入っている、入っていないなんてことは気にしていないでしょう。筋や骨から引きちぎる感覚なんかよりも、なんのソースの味がするか、しか重要視していない(はず)です。
勝者:どっちでも良い
【利便性】
持ち運びに便利かどうかを競っているわけではありません。ここで比較したいのは、食用に適するかということです。判断の基準は以下です。
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•骨が引っかからずに口の中に放り込むことができるか?
•バスローブに身を包んでくつろいでいる時に、使用人がグレープを口に入れるように、チキンを口に運ぶことができるか?
•骨をしゃぶらないといけないのか?
•大事なペットが骨を詰まらせたら?
•大体、何で骨なんて入っているんだ?
•このカテゴリーを作った時点で、俺は手羽元に対して好意が無いことがバレバレだ。
•いや、俺は最大限公平な比較をしたいんだ。読者の皆も分かってくれているはずだ。
•そんな頑張っている俺を、皆で一斉に抱きしめてくれないか?
•むしろ、抱きしめろ。
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勝者:骨無しチキン
【決勝戦】
マイク記者が独断と偏見で作ったカテゴリーの結果を見ると、骨無しチキンも手羽元も、比較してみるとどっこいどっこいということが分かります。
そして、慎重に考慮した結果、マイク記者は以下の決定を下しました。
勝者:骨無しチキンと手羽元の両方を売っている店
敗者:マイク記者行きつけのチキンショップ「WingStop」。理由は野菜スティックを袋に詰め忘れたから。
骨無しチキンか手羽元かを比べていたのに、最後はそんなオチで終わるなんて...。結局、何が言いたいのかというと、「食べ物の恨みは恐ろしい」ということなのかもしれません。ちなみに、訳者は手羽元派です。読者の皆さんはどっち派ですか?
[via Kotaku]
(中川真知子)
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