SF映画って、馬鹿なアイディアを大真面目にやっているものが多いですよね。初めて見た時なんかには、そのアイディアや派手なアクション、時代設定なんかに圧倒されてしまうんですけど、よくよく考えてみると穴だらけの設定。「こんなこと現実にはゼッタイに起こらない」なんてものばかりです。でも、そういうSF映画に限って、テレビで流れていると見てしまうもの。
そこで今回は、そんな馬鹿げているけど最高に面白いハリウッド映画13本を紹介したいと思います。ちなみに、このリストにあげられている映画は決してギャグ路線で作られているものではありません。作っている側は大真面目だった(はず)作品です。なので、『ビルとテッドの地獄旅行』や『アタック・オブ・ザ・キラー・トマト』のようなモロギャグ系は含まれていませんのであしからず。
それでは、詳細を以下からどうぞ。
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『リディック』(2004年製作)
700度の太陽から身を守る術が、水をかぶるだけ! もう、設定がやっつけ仕事過ぎです。真面目に見ていた観客を馬鹿にし過ぎです。セットは美しく、ストーリーは複雑に入り組んでいて壮大な映画ですが、単に銀色の目を持った悪魔が殺しまくる様を描きたかっただけの脚本家が、所々辻褄の合わないところを適当な設定にしてしまったのではないかと疑いたくなります。でも、そんなのもひっくるめて楽しい映画です。
『フェイス/オフ』(1997年製作)
真面目なFBI捜査官と凶悪犯が顔を取り替えるという奇想天外なストーリーに、激しい銃撃戦と2丁拳銃、白い鳩がふんだんに登場するジョン・ウー映画。ニコラス・ケイジとジョン・トラボルタが叫び続ける2時間。FBI捜査官となったニコラス・ケイジ(外見はトラボルタ)は、聖職者のふりをしてハレルヤを叫び、女のケツを鷲掴み。一方、凶悪犯の顔を移植されたジョン・トラボルタ(外見はケイジ)は、家族間の挨拶に顔面を触り合うという手法を編み出す。アクションは派手で爽快ですが、これ以上、奇異で馬鹿げたストーリーは中々お目にかかれないでしょう。
『タイムコップ』(1994年製作)
この映画でジャン=クロード・ヴァン・ダムの180度開脚を見て、試してみなかった人っているのでしょうか? 本作は素晴らしくも、どうしようもない中2病映画の決定版。
『インビジブル』(2000年製作)
この映画の最大の魅力は、なんと言ってもCG。透明なゴリラは、それだけで見る価値アリです。キザな天才科学者のケビン・ベーコンが、ぶち切れて透明人間になったことを利用して凶悪犯罪を起こしはじめるあたりは、ビックリ。凄い逆切れです。いくら何でも、レイプしたり犬を叩き殺したり、挙げ句の果てに研究仲間を殺しにかかるなんて、とんでもない展開です。この映画を一言でまとめるとすれば、動く人体不思議展です。
『PLANET OF THE APES/猿の惑星』(2001年製作)
猿が統治する惑星に迷い込んでしまった人間と猿の戦い。画面一杯に出て来る猿、猿、猿。これ以上無いほどの猿と、初代主役のチャールトン・ヘイストンを見るのが楽しみな映画です。
『バイオハザードIII』(2007年製作)
本来なら、『バイオハザード』の全シリーズ、もしくはポール・W・S・アンダーソン監督作品をこのリストに入れたいくらいです。『2』以降の『バイオハザード』シリーズは、内容も薄く、ミラ・ジョヴォヴィッチのプロモーションビデオみたいになっていて、正直、どうなの? と感じずにいられませんが、新作が出る度に結構良い興行成績を叩き出すので、需要はあるのでしょう。それに、なんだかんだ言って、面白いですし。ちなみに、シリーズの中でも『3』を選んだ理由は、ミラの場違いな服装とクローンの殺し合いのシーンでしょうか。
『ブレイド3』(2004年製作)
『ブレイド』と『ブレイド2』は素晴らしい出来でした。キレのあるアクションと音楽も絶品でした。しかし『3』は...、ブレイドがシリアルキラー扱いされて逮捕されたり、剣術に長けた胸元あらわなスポーツ刈りのドラキュラや、血液収穫工場が出て来たりとカオスです。しかし、ウィズリー・スナイプスのキレのあるアクションは健在で、見応え充分。吸血ポメラニアンが出て来たりとモフモフ要素も織り込まれていてます。
『アルマゲドン』(1998年製作)
『アルマゲドン』は巨大隕石の衝突から地球を守るために、石油採掘のスペシャリスト達が立ち上がる、というトンでもない内容の映画ですが、その中でも一際ヒドいシーンは、このアニマルクラッカーを使ったベン・アフレックとリブ・タイラーの絡みでしょう。このシーンに関しては、演技と脚本とストーリーテリングでラズベリー賞を受賞してもおかしくありません。
『エイリアンVSプレデター』(2004年製作)
ご想像の通りです。あ、プレデターは結構良いヤツです。
『サラマンダー』(2002年製作)
クリスチャン・ベールと、マシュー・マコノヒーが自慢の体を見せつけながら空を飛び、火を噴き、灰を食べるドラゴン達と戦うストーリー。少年がドラゴンを見つけたと思ったら、いつのまにか世界はドラゴンに支配されるようになっており、人間は食料危機に陥っている...と思ったらドラゴンと戦うことになっているし、話の展開が早いです。あと、マコノヒーの変わりっぷりに驚きます。
『第5惑星』(1985年製作)
デニス・クエイドと妊婦のルイス・ゴセット・ジュニアを通して、モラルを学ぶ事が出来ます。
『レッドプラネット』(2000年製作)と『ミッション・トゥ・マーズ』(2000年製作)
このふたつの映画は、基本的に同じものですよね? このふたつの映画のベストシーンを抜き出して、ひとつにしたら、1本の完璧な映画が出来上がるはずです。
『デモリションマン』(1993年製作)
SFに登場する未来の設定は夢があって、多少なりとも信じられるものが結構ありますが、『デモリションマン』の設定に関しては、現実になってしまったら困ってしまうものが多く登場します。トイレに置かれた用途不明の三枚の貝殻(何となく使い方の想像は出来ますが...)や、体液交換一切無しのバーチャルセックス! 人類は進化しているのか、退化しているのか...。
『未来惑星ザルドス』(1974年製作)
未来は、セクシー要素が満載です。そして、毛むくじゃらです。でも、ほぼ9割がセクシーで成り立っています。
『パラサイト』(1998年作成)
エイリアンが教師達の体を侵略し、生徒達を襲う学園ホラー。切断された指が床を這いずり回ったり、左の眼球ポールペンが刺さったままの人間がティーンエイジャーを襲ったり、触手が沢山出て来たり、アホでヒドい描写が沢山です。しかし、何よりもお馬鹿な設定は、エイリアンかを見定める方法が、鼻から怪し気な粉を吸わせるということでしょう。なんとも陳腐なSF映画ですが、学園モノとエイリアンを組み合わせたら、こんな感じになってしまうのはしょうがないのかと思います。
[via io9]
(中川真知子)
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