岩井志麻子「オンナのウラガワ ~名器大作戦~」

第290回 ホラーの夏なので怖い怪談実話なウラガワ(2)

2021/07/31 21:00 投稿

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オンナのウラガワ ~名器大作戦~
第290回 ホラーの夏なので怖い怪談実話なウラガワ(2)

◆もくじ◆

・ホラーの夏なので怖い怪談実話なウラガワ(2)

・最近の志麻子さん 
 8/2(月)配信トークイベント「それぞれの”ヤバい”歌舞伎町百景」出演
 【配信版】月刊オメ★コボシ 7月号  アーカイブ配信中
 【配信版】月刊オメ★コボシ 8月号  8/13(金)開催
 徳光正行さんとの共著『凶鳴怪談 呪憶』発売中
 『でえれえ、やっちもねえ』角川ホラー文庫より発売中
 万年アクリルカレンダー再販中
 2/25発売『再生 角川ホラー文庫ベストセレクション』に作品収録。重版!
 映画『遊星王子2021』に出演 8/27公開!
 TV「有吉反省会」にヒョウ姿でひきつづき出演中

 カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
 MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中

・著者プロフィール

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夏まっさかりの7月。
新作ホラー小説『でえれえ、やっちもねえ』も発売されたことだし、怪談特集!
『でえれえ~』は創作の小説だが、ここでは実話の怪談エピソードをお届け。

タイのバンコクにある、よく知られている幽霊ホテル。心霊写真を撮ろうとしたら新品のデジカメが壊れた。当時ガラケーで撮った写真をあらためて見てみたら……。

バカなエロ話と笑うこともできるかもしれないが、仲良しの芸人カズくんから聞いた話。合コンでAV女優に会って帰宅したあと、PCでよく観るサイトを開いたら……。

知り合いのある大富豪が外国に宿泊した時の話。接待してくれた取引先の相手が、頼んでもいないのに女性を寄越してきたのだが……。

 

バックナンバーはこちらから↓
http://ch.nicovideo.jp/iwaishimako/blomaga

2014年11月~19年12月のバックナンバーは、「月別アーカイブ」の欄からご覧ください。
2020年1月「愛しい南国の怖い話のウラガワ
2月「ひきつづき東南アジアの怖い話のウラガワ
3月「どこか心残りの別れのウラガワ
4月「未経験な世の中のあれこれのウラガワ
5月「「あの人実は」「あの人やっぱり」のウラガワ
6月「アマビエ的なものや人のウラガワ
7月「怖い話をエンタメとして楽しみたいウラガワ
8月「どこか楽しめる怖い話のウラガワ
9月「エンタメとして味わいたい人の怖さのウラガワ
10月「いい大人なのに未経験のウラガワ
11月「まだ猶予があるのかもという気分のウラガワ
12月「私なりに引っかかる物事のウラガワ
2021年1月「ゆるく共存していくことを考えさせられるウラガワ
2月「いつの間にか入り込む怖いもののウラガワ
3月「もはや共存するしかないあれこれのウラガワ
4月「変わらぬもの、変わりゆくもののウラガワ
5月「子どもっぽい大人、大人になっても子どもな人のウラガワ
6月「ドライになり切れないウェットな物事のウラガワ


※2014年10月以前のバックナンバーをご購入希望の方は、本メルマガ下部記載の担当者までお知らせください。リストは下記です。

2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ​/ソウルの新愛人のウラガワ​/風俗嬢の順位競争のウラガワ​/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ​/「大人の夏休みの日記」なウラガワ​/その道のプロな男たちのウラガワ​

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 子どもの頃から、私は夏を七月からだと思っている。たぶん、夏休みが始まる月だからだ。子どもの頃は、夏休みになると怖い話の載った本を買ってもらえ、テレビでも幽霊話や心霊写真の特集が組まれ、夢中になった。

 そんなわけで七月は、怖い話特集だ。ちょうど、私のホラー小説の新刊『でえれえ、やっちもねえ』も出たばかりだし。新刊は創作怪談だが、ここでは実話怪談を取り上げる。

                    ※

 なんとなく昔の写真を探していて、まだ通話用に持っているガラケーの中にあったそれを見つけた。もう、十年くらい前に撮ったものだ。

 タイのバンコクに、かなり以前から知られた幽霊ホテルがあり、仮にRホテルとしておく。私はなんとか心霊写真を撮りたいと願い、新品のデジカメを持ってタイに飛んだ。そしてRホテルにたどり着き、意気揚々とシャッターを切ったら。

 瞬時に壊れてしまった。実話だ。ショックだったし怖かったが、とりあえずガラケーでも何枚か撮った。幽霊らしきものは、映っていなかった。

 泊まっているホテルに戻り、ベランダで自撮りをしてみた。その写真を改めて眺めてみれば、左足が膝下からすっぽり消えているではないか。

 写真を撮った当時は、気づかなかったのか。後から、徐々に消えていったのか。その辺りは、曖昧だ。いずれにしても、十年の間に左足を怪我したとか、病気になったとか、そのようなことは何もない。

 撮影した当時は離れて住んでいた息子に、さっき初めてその写真を見せたら。

 

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