オンナのウラガワ ~名器大作戦~
第288回 ドライになり切れないウェットな物事のウラガワ(3)
◆もくじ◆
・ドライになり切れないウェットな物事のウラガワ(3)
・最近の志麻子さん
徳光正行さんとの共著『凶鳴怪談 呪憶』発売中
『でえれえ、やっちもねえ』角川ホラー文庫より6月15日発売
万年アクリルカレンダー再販中
2/25発売『再生 角川ホラー文庫ベストセレクション』に作品収録。重版決定!
映画『遊星王子2021』に出演 8/27公開!
TV「有吉反省会」にヒョウ姿でひきつづき出演中
カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中
・著者プロフィール
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ドライになり切れないウェットな人や人間関係を題材にした今月。
それにしても、二か月にもわたって、かつての人気漫画家・新州しな乃(仮名)のことを書いてしまうとは。
まだまだ彼女の周りで気になることが出てくるのだ。
そして話は、金を借りる・貸すということ、
信じてもらえる/もらえない、とうことにも広がって……。
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2014年11月~19年12月のバックナンバーは、「月別アーカイブ」の欄からご覧ください。
2020年1月「愛しい南国の怖い話のウラガワ」
2月「ひきつづき東南アジアの怖い話のウラガワ」
3月「どこか心残りの別れのウラガワ」
4月「未経験な世の中のあれこれのウラガワ」
5月「「あの人実は」「あの人やっぱり」のウラガワ」
6月「アマビエ的なものや人のウラガワ」
7月「怖い話をエンタメとして楽しみたいウラガワ」
8月「どこか楽しめる怖い話のウラガワ」
9月「エンタメとして味わいたい人の怖さのウラガワ」
10月「いい大人なのに未経験のウラガワ」
11月「まだ猶予があるのかもという気分のウラガワ」
12月「私なりに引っかかる物事のウラガワ」
2021年1月「ゆるく共存していくことを考えさせられるウラガワ」
2月「いつの間にか入り込む怖いもののウラガワ」
3月「もはや共存するしかないあれこれのウラガワ」
4月「変わらぬもの、変わりゆくもののウラガワ」
5月「子どもっぽい大人、大人になっても子どもな人のウラガワ」
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2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ/ソウルの新愛人のウラガワ/風俗嬢の順位競争のウラガワ/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ/「大人の夏休みの日記」なウラガワ/その道のプロな男たちのウラガワ
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六月になると雨が多くなり、そのたびにうんざりしながらも、雨ってそんな嫌いではないな、とも思う。そして自分の中にある、いつも湿っている部分、何があっても乾き切らない箇所があるのを知る。
自分のウェットさは梅雨と同じで、うんざりもするが嫌いにはなれない。というような話を書いてきた今月も、ラストを迎える。梅雨もまた、明けそうだ。
※
しかし、二か月にも渡って、私は直接の面識はない新州しな乃(登場人物はすべて仮名)について書くことになるとは思わなかった。
大御所の地位を不動のものとし、還暦を過ぎてもなお現役ばりばりの人気漫画家なのに、たまたま一度会っただけの元漫画家、といっても今は優雅な有閑マダムとなった岡谷眞子に金を貸してくれとつきまとっている。
無心の理由が次第に、というより一気に詐欺になったかと思ったら、ヨーロッパの人気バンドのメンバーと恋愛していて、病気になった彼を援助しているなどといい出した。
親しい編集者などは、しな乃がいわゆる国際ロマンス詐欺に引っかかっているんじゃないかと心配したが、無関係な芸人マーくんに話したら、意表を突くことをいった。
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