オンナのウラガワ ~名器大作戦~
第200回 去年に縁があったあれこれのウラガワ(2)


◆もくじ◆

・去年に縁があったあれこれのウラガワ(2)

・最近の志麻子さん 
 新刊『シマコの週刊!?宝石 』光文社文庫より発売
 2/10(日)「オメ★コボシ44」開催
 映画『シラユキサマ』公開記念対談 岩井志麻子×徳光正行×諸江亮 公開
 TV「有吉反省会」にヒョウ姿でひきつづき出演中
 「岩井志麻子のおんな欲」連載中
 カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
 MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中

・著者プロフィール

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新しい年を迎えた月だけど、
過ぎ去った去年のことにもどうしてもこだわってしまう。

昔は一世を風靡したアイドルグループに所属しており、しかもトップの人気だった
木原タケシ(仮名)。
そんな彼の現在について、知り合いのテレビプロデューサーからあるエピソードを聞いた岩井さん。
へえ~と思っていたら、なんと偶然出会ってしまう機会が。
そして彼と共に居たのは、これまた驚きの人物だった。


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2014年11月~16年12月のバックナンバーは、「月別アーカイブ」の欄からご覧ください。
2017年1月「自分を重ねてしまう若者たちのウラガワ
2月「冬に聞いた奇妙な怪談のウラガワ
3月「春のさなかに聞いた怖い話のウラガワ
4月「木の芽時な人達のウラガワ
5月「五月だけどさわやかになれない人たちのウラガワ
6月「面識なしでも喜怒哀楽を喚起する人々のウラガワ
7月「ほんのり怖い人達のウラガワ
8月「真夏なのに秋の予感な有名人たちのウラガワ
9月「私が見たテレビの中の人のウラガワ
10月「大人だけど枯れるには早い人たちのウラガワ
11月「年下韓国人夫とのアジア旅のウラガワ
12月「捨ててもいいじゃないかのウラガワ
2018年1月「命や生きることについて考えたウラガワ
2月「人はなかなか変わらないのウラガワ
3月「きれいに卒業できない女たちのウラガワ
4月「新たな出会いの不気味なウラガワ
5月「良い季節でも人は病むウラガワ
6月「『有名な男の女』だった二人のウラガワ
7月「怪談の季節! ゾッとする実話なウラガワ
8月「嘘と本当のあわいの怖い話のウラガワ
9月「大人になりきれない人達のウラガワ
10月「ベトナム旅行チン道中のウラガワ
11月「しみじみしんみりな出来事のウラガワ
12月「来年まで引きずりそうなアノ人のウラガワ


※2014年10月以前のバックナンバーをご購入希望の方は、本メルマガ下部記載の担当者までお知らせください。リストは下記です。

2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ​/ソウルの新愛人のウラガワ​/風俗嬢の順位競争のウラガワ​/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ​/「大人の夏休みの日記」なウラガワ​/その道のプロな男たちのウラガワ​

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 来年の事をいえば鬼が笑う。この諺は、不確かな先のことを思い煩っても仕方ない、今大事な現実があるのに、夢みたいな未来を思い描いているなんて鬼も笑い出すよ、といった意味らしい。それはそうなんだけど、未来には期待もするし不安にもなるじゃないか。

 では、新年を迎えたのに過ぎ去った去年のことにいつまでもこだわっていたら、何に笑われる。それが今月の主題。例によって人物はすべて仮名、設定も脚色してある。

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 それほど熱烈ファンでもなかったが、一世を風靡したアイドルグループの中でもトップの人気だった木原タケシは、もちろんカッコいいなと憧れていた。
 五歳ほどあちらの方が若いが、ざっくりと世代が同じなこともあり、彼のヒット曲や出演したドラマは、私の青春時代の思い出と重なっている。

 しかし彼は結婚、離婚、そこから派生した女性スキャンダルなどで徐々に人気を失っていき、グループも解散。あっという間に、「あの人は今」状態になった。

 さらに悪いことは重なり、薬物で逮捕されてしまう。常習者なのは明らかだったが、初犯ということで執行猶予はついた。

 それでも完全に、表舞台への復帰の道は閉ざされた。ネットなどで噂になるのも夜遊びのひどさや、悪い筋との付き合いばかり。

 私も木原タケシのことなど忘れきっていた去年の秋頃、たまに世話になるテレビ番組のプロデューサーに、こんな話をされた。

「そろそろいいかなと木原タケシをゲストに呼ぼうとしたら、なんと出演料300万円と振っかけられた」

 まぁ~、腐っても鯛だもんねと苦笑したら、当のプロデューサーではなく、隣にいた平成生まれのADくんがため息をついた。