オンナのウラガワ ~名器大作戦~
第158回 年下韓国人夫とのアジア旅のウラガワ(2)
◆もくじ◆
・年下韓国人夫とのアジア旅のウラガワ(2)
・最近の志麻子さん
12/16(土)「オメ★コボシ40」開催
太田出版よりイヤミス『嘘と人形』発売中
角川ホラー文庫より『現代百物語 不実』発売中
TV「有吉反省会」にヒョウ姿でひきつづき出演中
「岩井志麻子のおんな欲」連載中
カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中
・著者プロフィール
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詩人の金子光春の著作でつづられている夫婦の姿に、自分たちを重ねあわせる岩井さん。
この連載でもたびたび登場している、十八歳年下で韓国人の夫・ジョンウォンとのアジア旅行中も思いは巡る。
愛憎を凌駕するのは、「面倒くさい」という動機!?
香港でのショッピング、そしてマカオのカジノを訪れた岩井夫妻は……。
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2014年11月~15年12月のバックナンバーは、「月別アーカイブ」の欄からご覧ください。
2016年1月「会えなかったけど気になる女たちのウラガワ」
2月「接点がないのに気になる人たちのウラガワ」
3月「嘘をつかずにいられない人たちのウラガワ」
4月「春のおかしなお便りの数々のウラガワ」
5月「距離感のおかしい人たちのウラガワ」
6月「台湾から連れてこられたある女性のウラガワ」
7月「大人の夏の観察日記のウラガワ」
8月「大人だからわかる怖い話のウラガワ」
9月「『志麻子のヤバモンGO』なウラガワ」
10月「取り返せない夏の思い出のウラガワ」
11月「常夏の国で生きる女の秋のウラガワ」
12月「冬を生きながら春を待つ女達のウラガワ」
2017年1月「自分を重ねてしまう若者たちのウラガワ」
2月「冬に聞いた奇妙な怪談のウラガワ」
3月「春のさなかに聞いた怖い話のウラガワ」
4月「木の芽時な人達のウラガワ」
5月「五月だけどさわやかになれない人たちのウラガワ」
6月「面識なしでも喜怒哀楽を喚起する人々のウラガワ」
7月「ほんのり怖い人達のウラガワ」
8月「真夏なのに秋の予感な有名人たちのウラガワ」
9月「私が見たテレビの中の人のウラガワ」
10月「大人だけど枯れるには早い人たちのウラガワ」
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2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ/ソウルの新愛人のウラガワ/風俗嬢の順位競争のウラガワ/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ/「大人の夏休みの日記」なウラガワ/その道のプロな男たちのウラガワ
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偉大な詩人、金子光晴先生の妻でありながら他の男と恋仲になってしまった森三千代夫人。金子先生は妻とその男を引き離し、夫婦仲も修復するために二人で旅に出る。
九十年ほど昔のことで、今のような快適かつ安全な旅行ではなかったことは容易に想像がつく。せっぱつまった旅行というより逃避行は、なんといっても極貧の中にあった。
金子先生は行く先々で絵を描いたりエロ小説をこっそり出版したりして、旅費に滞在費は現地調達なのだ。これは私にはできない。そもそも私は、旅行分の小金は持っていた。
そんな金子先生の逃避行が描かれた名著を持ち、私も十八歳年下の夫ジョンウォンとアジアをあちこち絶望的な放浪ではなくのんきにうろうろしている。
我が夫もまた、数年前に韓国女性と浮気を超えてけっこう本気の仲になり、あれこれあったが結局はこっちに戻ってきてしまった。やっぱり妻がいいと目が覚めたのではなく、嘘つきで本当は貧乏だった夫に彼女が愛想を尽かしてしまった、というのが真相だ。
三部作の第一弾「どくろ杯」の書き出しは、こうだ。
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