猪瀬直樹ブログ

猪瀬直樹メールマガジン「日本国の研究」第714号「五輪のロンドンを訪れて」

2012/09/06 15:00 投稿

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猪瀬直樹TV開設http://ch.nicovideo.jp/channel/inosenaokiを記念し、
猪瀬が発行するメールマガジン「日本国の研究」第714号を特別配信します。

メールマガジン「日本国の研究」について http://www.inose.gr.jp/mailmag/
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                  2012年09月06日発行 第0714号 特別
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 ■■■    日本国の研究           
 ■■■    不安との訣別/再生のカルテ
 ■■■                       編集長 猪瀬直樹
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                       http://www.inose.gr.jp/mailmag/

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     猪瀬直樹公式ホームページを“新装開店”しました!
           http://www.inose.gr.jp/
          “新装開店”にあわせて、ニコニコチャンネルに
     「猪瀬直樹TV」を開設。http://ch.nicovideo.jp/channel/inosenaoki
                *

  本日9月6日12時に第2回動画「気仙沼の奇跡」をアップしたばかりです。

 2011年3月11日深夜、東日本大震災直後のことです。
 猪瀬ツイッターのタイムラインにSOSが飛び込んできました。

「@shuu0420 @inosenaoki 障害児童施設の園長である私の母が子供たち10数人
と一緒に避難先の気仙沼市中央公民館3階にまだ取り残されています。子供達
だけでも助けて」

 気仙沼中央公民館の屋上に446人が孤立、周囲は火の海、そんな緊迫した
状況をつたえるものでした。

 猪瀬はいかにして彼らを迅速に救出したのか。その「奇跡」について語りま
した。
 
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                猪瀬直樹氏は、
      子爵夫人の日記に残された謎を解き明かしながら、
           アメリカが日本に仕掛けた
     対日占領政策の大きな構図を浮かび上がらせていく。
    それによって、現代の日本と占領期の日本との間に漂う
        霧のような薄闇を払っていくのである。

                      梯久美子(「解説」より)

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 新装開店した猪瀬直樹公式ホームページhttp://www.inose.gr.jp/には
「作家の部屋」と「副知事の部屋」の二つの入口があります。

 両方の側面を持つ猪瀬ならではの構造で、少しホームページを覗いていただ
ければ猪瀬直樹という人間の「面白さ」が伝わるはずです。

 さらに新装開店にあわせて猪瀬直樹TV(ニコニコ動画・猪瀬直樹チャンネ
ル)、語録など、新しいコンテンツも追加。
 ツイッター、フェイスブック、ブログとも連携し、ホームページを始点に幅
広い分野におよぶ猪瀬の活動を網羅することができます。

 説明はさておき、まずはホームページをご覧ください。

                *

 今週より数回に渡り、ニコニコ動画・猪瀬直樹チャンネルの配信動画をテ
キスト化してお届けします。ぜひ動画とテキスト双方をお楽しみください。

 初回の今日は、第1回「五輪のロンドンを訪れて」をお送りします。

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ニコニコ動画 猪瀬直樹チャンネルより
一問一答「第1回 五輪のロンドンを訪れて」

―2020年の東京五輪の招致活動のために、五輪開催中のロンドンに行かれま
したね。

■猪瀬□ ロンドンに行ったらiPhoneをロンドン仕様にすれば使えるんです
     ね。それで、映像を撮ってツイッターに上げました。ロンドンの
街は安定していて、成熟している印象を受けました。

――盛り上がりに欠けると報道した日本の新聞もありました。

■猪瀬□ 街の中には日常性があるわけだし、お祭りはどこもそうですよ。
     青森のねぶた祭りだって始まる前は静かです。あたりまえのこと
です。

――女子マラソンのこともツイッターでつぶやかれていました。

■猪瀬□  走りが速すぎて見えなくてね。国立競技場ではボルトを見まし
      たが、観客席からは米粒にしか見えないんです。トラックの中
ではやはり米粒みたいな室伏がくるくる回って、ハンマー投げをしている
のが見える。線があるから、80メートルくらい投げたのはわかります。そ
れから、三段跳びをしていたりね。
  同じフィールドの中でいくつもの競技をしているのが見えました。

―テレビで見たほうがよくわかるかもしれませんね。 

■猪瀬□   そうかもしれない。でも実際行くと、臨場感がまるで違うんです。
           女子三段跳びで優勝したカザフスタンの選手、オルガという選手
ですが、ブルーのユニフォームを着て、同じ色の国旗をまといながらフィール
ドを歩いていましてね。その表彰式では、カザフスタンの国歌が流れるわけです。

  表彰式でイギリスの国歌が流れると、みんな立ち上がってワーワー叫んで、
すごく盛り上がります。カザフスタンの国歌はほとんどの人が知りません。
でも全員起立して静かに聴いているんです。

  これがオリンピックだと思いましたね。ロンドンではこういう臨場感を感じ
て帰ってきました。

―今回のオリンピックでは、日本の選手が活躍しました。

■猪瀬□  あまりメジャーではない、アーチェリーや、フェンシング、ボクシ
          ングもメダルを取ったし、いろんな団体戦、水泳も取りましたね。
でも、イギリスは金メダルを29個も取ったんですよ。

  そこで思ったのは、日本のスポーツには多様な選択肢が必要だということな
んです。ふつう15才くらいから人生の進路を考えますが、日本はスポーツでは、
甲子園とサッカーしかないですね。

  もっと多様な可能性を引き出せるようにしていくといいと思うんです。たと
えば、もうちょっとで甲子園に行けるという選手が、ほかのスポーツならもっ
とやっていけるかもしれない。その筋力、身体能力をほかのスポーツで生かせ
て花開くかもしれません。

  2020年に東京が、日本が、オリンピックをするとすれば、それまでの8年で
多様な選択肢を増やすことで、さまざまないろんな才能が開花すると思いますね。

――たしかに前回、昭和39年の東京オリンピックに比べて、多様性が失われてい
るように感じます。レスリングやバレーボールなどにチャレンジしていましたね。

■猪瀬□ 中高生の部活も、シーズンごとに変えてもいいんじゃないかと思うん
     です。そうすれば、自分で別の才能を発見するかもしれない。その才
能を強化するために準備をするチャンスをあたえればいいんじゃないかと。金メ
ダル29個といわないまでも、いい線行くんじゃないかと思います。

――日本はどうも「複線」でやっていくということができませんね。

■猪瀬□ 福島原発の国会事故調査委員会の報告に、「単線路線のエリート」と
     いう言葉がでましたね。

 ひとつのレールを行くエリートは責任をとらない。だから、原発はああなった。
スポーツにもさまざまな広がりがあって、いろんな選択をしながら自分の才能を
発見できればいいと思います。日本人には8年あればできるポテンシャルがあると
思う。

――2020年の東京五輪は日本になにをもたらすでしょうか?

■猪瀬□ 日本は毎年のように政権が交代しているが、政治というものは簡単に
     いうと、税金の配分を決めるだけです。

  そうではなくて、一番重要なのは、2020年に夢をもっていくという長期ビジョ
ンが必要だと思います。日本は文化的な広がりのビジョンをもつべきだと思いま
すね。

――なにか明るい夢ですね。

■猪瀬□ 日本の陸上選手の100メートルの日本記録は10秒00です。それが9
     秒台になればメダルがとれるわけです。
 
 それは2020年に向けての夢であり、ビジョンであると思います。そして、今の
日本社会の閉塞感を打ち破れるんじゃないかな。

――確かになにかが変わる気がします。

■猪瀬□ つらいとか悲しいだとか、うまくいかないだとか否定的なことばかり
     が渦巻いています。でも日本には能力があるんです。仙台でサッカー
ができたり、札幌でもサッカーができたりするでしょ。

  オリンピックは国のお祭りだから、世界中の人に来てもらって、日本国民は世
界の人にプレゼンテーションする。と、こういうことじゃないかな。

(了)


                *


 「日本国の研究」事務局 info@inose.gr.jp


猪瀬直樹の新着情報━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■掲載情報

・8月29日発売『SAPIO』9月19日号に領土問題についてのインタビューが掲載
 されます。

・8月18日発売『新潮45』に領土問題についてのインタビュー「もう国には任
 せられない」(聞き手・カメラマン山本皓一)が掲載されました。

・8月5日発行『潮』9月号、連載対談「日本を変える次世代の騎手たち」
 第4回に清水康之氏との対談が掲載されました。

・日経BPネットの好評連載「猪瀬直樹の『眼からウロコ』」最新号。
 「2020年東京五輪の開催で国民が共有する『夢』 豊かで元気な社会、そし
 て震災からの復興を世界に示そう」はこちら。

・8月26日発行『一個人』10月号に、連載エッセイ「解決する力」の第13回が
 掲載されました。テーマは「自然再生エネルギーの課題と原発ゴミ問題」。

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 1983年に世界文化社から刊行され、文春文庫になり、『猪瀬直樹著作集』に
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  天皇という日本独自のシステムを〈元号〉を突破口に徹底考証。
         処女作が待望の復刊です。   
 

「天皇は実在するが、また同時に人びとの意識の底にとり憑いた幻想のひとつ
でもある。曲がりくねった鏡張りの回廊を歩くときに歪んだ自分の姿が無数に
映るばかりで天皇の影は見当たらない」(「あとがき」より)

 巻末には作家・批評家の東浩紀氏との特別対談「今、ここにある皇室の危機」
が収録されました。

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      □■『言葉の力――「作家の視点」で国をつくる 』■□
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「東京都副知事で作家の言葉論。ツイッターで文章力を鍛えるには口語体では
なく文章語で書くことだと説く。読書は『10ページ読書』を勧める。それだけ
で頭の中に検索のキーワードができ上がると言う。また、小泉純一郎は<俳句
のように凝縮した1行の力強さがある>が、菅直人は<ページに言葉が埋まっ
ているだけ>といった分析等も興味深い」(読売新聞 8月14日付)

                *

     作家として、東京都副知事として進める「言語力再生」。
 サッカー界にも導入された「言語技術」やツイッターやフェイスブックなど
のソーシャル・ネットワークのほか、三島や太宰の文体にいたるまで、グロー
バル時代に不可欠なコミュニケーション力の目的・手段を独自の視点で解説。
 
  第一部 「言語技術とは何か」
  第二部 「霞が関文学、永田町文学を解体せよ」
  第三部 「未来型読書論」

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  道路公団民営化をはじめ、作家として、東京都の副知事として、
      さまざまな世間の“壁”を突き破ってきた著者が、
     自らの体験を踏まえて綴る、人生を面白くする
          本気の仕事&生き方論。 
  
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