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【週刊イノキゲノム(vol.158)】アントニオ猪木が『IGF1』の総評を語る!(その3)

2014/05/02 11:00 投稿

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「選手冥利につきるような大観衆の中で闘うと。それを体験させてあげたい」


――猪木さん、『IGF 1』(4月5日、両国国技館)ではワン•ビン選手のデビュー2戦目となる試合もありましたけど、猪木さんにはどう映りましたか?

猪木 どうでしょうね。もうちょっと厳しい、谷に叩き落とすようなところからはじめていかないと。素質は申し分ないんだから、それに耐えられるだけのものは持っていると思いますよ。アメリカ修行にでも一回行かせるかね。

――アメリカですか。

猪木 大きい選手が日本には少ないからね。

――高橋義生コーチは「ワンは(打撃に関する)反応がいい」と言っていました。

猪木 元々は打撃系だからね。だけど先制でそこから入った後、絞め落とす、あるいは極める、という部分。本来、藤原(喜明)の持ってるものというのかな。俺たちの主流だったものが、いまの選手にはそれが使いきれていないという。

――道場での練習を観る限り、高橋コーチは、それぞれの選手の適正を把握しながら指導していましたね。

猪木 まぁ、いまの時代からすると、気合いを入れたりすることは難しいのかもしれないけど、もうひとつにはこの市場が小さくなってしまったという。それは俺らが世界戦略という部分で、パキスタンだったり中国だったり行って感じていますけど、もう数が違うもんな。

――圧倒的でしょうね、そこは。

猪木 そういう大観衆の中で闘うと。それを体験させてあげたいんですね。選手冥利につきるような。

――猪木さんも以前口にされていましたけど、パキスタンやキューバの大使が来て、勝利者賞をあげてるイベントはIGFだけでしょうね。

猪木 今年は仙台の支倉常長の(慶長遣欧使節出帆)400年祭なんですね。

――あ、仙台藩主・伊達政宗の家臣だった、支倉常長ですか。

猪木 うん。スペインやキューバに渡ってから400年を記念したお祭りがあるんだけど、格闘技もやっていきたいんだけど、そこだけに縛られていると、結局は俺が旗を振らなきゃ動かない状況が変わっていかないもんな。

――それでも『IGF 1』をスタートしたことで、いわゆる格闘技側の方々の目がまたひとつ大きく変わったんじゃないかと思います。

猪木 みんながリングに上がることが夢なんでね。その場面をもっと多くしてあげられればね。さっきも言ったように大観衆の中で試合を、というね。そうすると人間は環境によって変わって来る、というね。そういう場であってほしいなって。

――殴り合いが前提なので当然と言えば当然なんですけど、多少怪我人が多かった、という課題が残ったかと思うんです。

猪木 どうでしょうかね。それはなんとも言えないですね。アクシデントはしょうがないもんな。

【4月8日、参議院議員会館にて収録/聞き手◎“Show”大谷泰顕】

※次回は猪木が『IGF 1』での猪木劇場と国会運営でのエピソードを公開! お楽しみに!



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