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「国会での『元気ですかーッ!』は10回や20回じゃきかないでしょう


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――『IGF 1』での猪木劇場に関して言えば、渡辺喜美代議士の、いわゆる8億円問題を取り上げていましたね。

猪木 「0」が一個違ったもんな(笑)。

――「俺なら『8億』じゃなくて『80億だ』」と言われていました。

猪木 あのー、他人をどうこう言うつもりはないんだけど、たまたま(テレビの)チャンネルを回したら、彼が「『元気ですか』で政治ができると思ってるのか」って言ってたんですね。

――あ、渡辺代議士が。

猪木 うん。「国会を舐めてる」というようなニュアンスでね。たまたまそれを聞いてしまって、それが頭にこびりついていたんでね。

――それは記憶に残りますよね。

猪木 だから別に敵討ちじゃないけど、本物とはなんであるか。やっぱり本物は本物を観ないと見えない。だから彼にとっては俺が見えなかったんでしょう。自分で言うのはあれだけど、少なくとも俺は(「世間」と)闘って来た歴史ですからね。

――はいはいはい。

猪木 まぁ、人間ですからそこは早く更生してもらって。スッキリしたカタチというか。たぶん、もう非常に厳しいだろうけどね。

――渡辺代議士だって血筋は悪くないのに、初歩的な間違いを犯してしまったのは残念ですね。

猪木 だから二世議員が悪いとは言わないですよ。みんなカエルの子はカエルでそれなりの知識を持っているんだろうとは思うけど、結局、参議院とはなんであるか。よく言われるように、衆議院のカーボンコピーでいいのかという声をあってね。

――その話はよく耳にしますね。

猪木 委員長も理解があるから参議院改革の話をすると、「是非やってください」ってね。その一環で「元気ですかーッ!」もやっているけど、そういう意味では元気を発信しなきゃいけない国会がみんな眠くなって居眠りをしている。それじゃ困るでしょうと。

――また、そういう場面がNHKの中継内でよく抜かれるんですよね(笑)。

猪木 うん(笑)。だから、ただただ儀式をやっているだけじゃね。その辺は俺みたいな、ひとつのバカがいてもいいんじゃないかな。それを理解してくれている委員会は外交防衛委員会なんですね。

――いまの日本にとって最も重要な部分ですね。

猪木 実際、防衛委員会なんかに出ると、最近は東西冷戦の頃に逆戻りしている、という話も聞く。そうすると日本が言っている「平和」云々の話なんて全く通じない話になっている。

――それもまた困ります。

猪木 だからこそ、俺は「スポーツ交流、文化交流からはじめましょう」という提案をしているわけですけど、中には一党独裁の国もあるからそう簡単にはいかないのもわかった上で、国と国じゃなくて、国民と国民という付き合い方も大事なんじゃないかと思っているんです。

――猪木さんの「元気ですかーッ!」は、結構名物になっているんですか?

猪木 毎回言ってますからね。10回や20回じゃきかないでしょう。

――あ、そんなにもう。

猪木 さっき(前回)も言ったけど、今日は、ある詩を読ませてもらってね。

――『猪木詩集』の中の、どの詩を読まれたんですか……?

【4月8日、参議院議員会館にて収録/聞き手◎“Show”大谷泰顕】

※果たして猪木が朗読した「詩」とは何か? 次回は猪木が「世間」で注目のあの話題を語ります! お楽しみに!