尖閣問題は日中双方にそれぞれ国内事情があったのは事実ですが、そもそも領土問題は、国家が領土と国民で形成されている以上、国家の存立にかかわる基本問題です。それだけに、非常に深刻な問題であり、世界の長い歴史の中でも様々な争いが繰り広げられてきたわけです。ことの性格上、関係国が簡単に了解、同意して解決できる問題ではないのです。
もちろん私は、尖閣列島は歴史的事実を踏まえても日本固有の領土であると確信しています。ただ、その領土問題を解決するためには、まず日中両国間で歴史的事実を検証し、お互いに冷静に議論するところから始めなければなりません。ところが、今回はそのプロセスを全く経ることなく、いきなり大きな政治問題になってしまいました。
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中国の方は面子を重んじます。棚上げとは、消極的行為だなと思っていました。今回、国有化を受けて、面子を潰されたという、感情がデモに発展した要因の一つかと感じています。しかし、自国においての抗議行動を積極的には報道しない日本のマスコミが、時間を割いて中国の抗日運動をまるで煽るかのように映像を流すのを、奇異に感じます。小沢さんは中国とパイプを持っていることは周知の事実、一日も早い執政を願わずにはいられません。同時に、戦争に発展する…などと国民の不安を煽るマスコミは許せません。TVでも、近現代史の識者の意見をもっと求めるべきです。