結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2014年5月13日 Vol.111
はじめに
おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。 いかがお過ごしですか?
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いい季節ですねえ。
この季節は家の窓を大きく開けて、風を通したくなります。
あ。馥郁としたジャスミンの香り。
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本の話。
筑摩書房より『数学文章作法 基礎編』増刷の連絡がありました! これで第5刷になりました。みなさんの応援に感謝します。
ご購入くださるのはもちろん感謝ですけれど、 みなさんがお知り合いにご紹介くださったり、 ブログやツイートで言及してくださることも大きな支えとなっています。 深く感謝します。
続編となる『数学文章作法 推敲編』はこの結城メルマガで連載を続け、 ようやく今回、第9章を配送する運びになりました。 分量的にはだいぶまとまってきたので、全体をさらに充実させて、 何とか今年中には書籍化していきたいと思っています。
「基礎編」と並んで「推敲編」も応援をよろしくお願いします。
◆『数学文章作法』
http://www.hyuki.com/mw/
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ゲームの話。
Threes!というゲームの変種として、2048というゲームがあります。 言葉で説明するのは難しいのですが、画面をスライドさせて、2+2=4, 4+4=8, 8+8=16……のように、 数を倍々に増やしていくというパズルゲームです。
◆2048
http://gabrielecirulli.github.io/2048/
この2048は、テトリスのような「落ちゲー」の爽快感と、25パズルのような箱庭感、 そして何かをキッチリ詰めていく充填感が混ざっていて、とてもハマるゲームです。 しかも「もうだめだ」となってからも意外に持ち直したりするのでたいへん魅力的です。
あまりにもハマりすぎて、仕事に支障をきたしそうになり、 iPhoneにインストールした後も何回かアンインストールしました。
ところで、この2048というゲームは、オープンソースとして公開されています。
◆gabrielecirulli/2048 - GitHub
https://github.com/gabrielecirulli/2048
ダウンロードしてソースを眺めてみるのもなかなか勉強になりますね。
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技術評論社 Software Design 誌 2014年2月号に掲載した、 結城浩のコラム記事を一部改変し、無料PDFとして公開しました。 以下のページの末尾からどうぞ。一ページほどの読み物です。 数学の考え方とデバッグとの関係について。
◆具体化と抽象化の狭間で --- デバッグのエッセンス ---
http://www.hyuki.com/discover/
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少し真面目な話。
歳をとってくると、自分はあと何年生きられるのかな、と考えます。 結城はクリスチャンなので「永遠の命」を信じていますけれど、 「この世での命」に限りがあることには変わりはありません。 つまりは、この世での活動には限りがあるわけです。
そして私は「あと何年生きられる?」という問いを「あと何冊本を書ける?」 に換算して考えることが多いのです。
考えてみますと、子供の時からそういう傾向がありました。 書いたものを残すことにとてもこだわっていましたね。 ノートをどう残すか。本への書き込みをどう残すか。 残る筆記具として何を使うべきか。
子供時代、そんなことを考えていました。
いまも変わらないですね。
自分は、あと何冊、本を書けるんだろう。
よく、そんなことを思います。
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では、結城メルマガを始めましょう。
今回は『数学文章作法 推敲編』の第9章として、 「推敲のチェックリスト」をお届けします。 第1章から第8章までの内容をチェックリスト形式で振り返ります。
「教えるときの心がけ」は「子供の教育と親のテコ入れ」の話を、 そして「本を書く心がけ」は「若者でありたい」という心がけについて、 それぞれお話ししたいと思います。
それではどうぞ!
目次
- はじめに
- 数学文章作法 - 推敲のチェックリスト
- 子供の教育と親のテコ入れ - 教えるときの心がけ
- 若者でありたい - 本を書く心がけ
- おわりに
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