結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2014年5月6日 Vol.110
はじめに
おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。 いかがお過ごしですか?
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新刊の話。
みなさまから応援いただいたおかげで、結城の新刊、 『数学ガールの秘密ノート/丸い三角関数』が、 アマゾンランキング(数学一般書籍)で一位になりました(2014年4月29日)。 みなさんに感謝いたします!
書店に立ち寄るたびに「この本屋さんには結城の本が置いてあるかな?」と見ることが、 すっかり癖になっています。どうしても気になるんですよね。
本書もまた、多くの中高生を初めとする方々に届くといいなあ!
◆『数学ガールの秘密ノート/丸い三角関数』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/479737568X/hyuki-22/
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結城はCodeIQでエンジニア向けのアルゴリズム問題を出しています。 《スペーストーキー問題》は4月28日で終了し、無事に採点と評価フィードバックも終了しました。 参加した方のコードは結城の問題に限り公開してかまわないので、 以下のページにまとめてあります。
◆《スペーストーキー問題》挑戦者コード集
http://togetter.com/li/660437
今回は文字列の変換ルールを求めるというアルゴリズムの問題で、 それほどは難しくないのですが、二段構えのトラップ単語を用意し、 境目のチェックを忘れたり、答え合わせをしなかったりした方が、 満点を逃すように工夫した作りになっています。
トラップ単語を用意したといっても、 意地悪や引っ掛けというわけではありません。 プログラマがきちんと確認しなければならないポイントを押さえていれば、 普通に見つけることができる(はず)の素直な問題です。 実際、トラップ単語に気付かずに満点を取った方もいらっしゃいます。
いずれにしましても、多くの方が楽しんで参加してくださったようなので、 出題者としてはとてもうれしいです。 〆切が来るまでは当然ながらネタバレするツイートは厳禁なのですが、 いったん〆切がすぎてフィードバックが送られてくると、 多くの方がわいわいとツイートを始めます。
「自分は評価5だった!」「バッジもらった!」
「くやしいなあ評価3だった」「しまった、やられた!」
といった具合ですね。ある方は、フィードバック後のこの雰囲気がいいと おっしゃっていました。結城も同感です。
問題にチャレンジし、真剣になって考える。 自分の頭をフル回転させて、これで大丈夫と確信する。 その上で挑戦して「たった一個のミス」で満点を逃す。 これは悔しいですよね。でも、それは貴重な体験だと思うのです。 おそらくその方は今後ずっと、境目のチェックを怠らず、 プログラムを使った答え合わせもサボることはないと思います。 それは、他の人や本から単に学んだことではなく、 自分が「体験した」ことだからです。
「なるほど、そうか。やられた!確かにそれはそうなるよなあ!」 という体験は、うまくはまれば千金の重みがあります。 結城は出題者として、挑戦する方の何名かにはそのような思いを抱いてもらえるよう、 がんばって問題を作っています。
今回の《スペーストーキー問題》は終わりましたが、5月に入ってすぐに、 新作《チケットゴブル問題》が始まりました。 開始して4日と少しでさっそく115人を越える挑戦者が出ています。 今回も楽しく学んでいただけるといいなあ。
◆CodeIQ: チケットゴブル問題
https://bit.ly/ticket2014
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今回の結城メルマガが配送されるとき、世の中は連休最終日です。 でも、結城はほとんど連休とは関係なく仕事をしています。
あ、ただ、5月3日(土)は奥さんから誘われてハイキングに行きました。
◆今日は奥さんと二人でハイキングに行きました(日々の日記)
https://note.mu/hyuki/n/n86be6058fe34
お休みらしい行動はそのくらいでしょうかね。 あなたは連休をどのようにお過ごしになりましたか。
けっこう気温や気候が大きく変動しましたから、 体調を崩された方もいらっしゃるようですね。 どうぞお大事に。
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では、結城メルマガを始めましょう。
今回は「再発見の発想法」として「トレードオフ」のお話をPDFでお届けします。
また「文章を書く心がけ」では、 ディズニーの人気映画『アナと雪の女王』"Let It Go"を題材にして、 「表現」について少し考えてみたいと思います。
それではどうぞ!
目次
- はじめに
- 再発見の発想法 - Tradeoff(トレードオフ)
- note(ノート)4月の売上 - 文章を書く心がけ
- 『アナと雪の女王』"Let It Go"に学ぶ表現の魅力 - 文章を書く心がけ
- おわりに
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