結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2013年11月19日 Vol.086
はじめに
おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。
ザ・インタビューズというサイトがもうすぐ終わりになるというので、 自分のインタビューテキストをダウンロードしておこうと思いました。 Webサイトにその機能がなかったので、少しスクリプトを書いて実行。 せっかくなので、備忘録を兼ねてQiitaで公開しました。
◆ザ・インタビューズをテキストに変換するRubyスクリプト
http://qiita.com/hyuki/items/25731079d8a6129e81d5
公開したところ「ループをプログラムで書かなくても、 連番のテキストをダウンロードするならcurlで一行で書けますよ」や、 「SAXを使って試しに書いてみました」という反応があって、 たいへん勉強になりました。人がいるところに自分のちょっとした書き物を 公開するというのはいいものですね。
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技術評論社の月刊誌Software Design (2013年10月号)に掲載された、 「Vimで快適執筆環境」という結城の記事をPDFで公開します。 (もちろん編集部の許可は得ています)。
結城がThinkPadからMacBook Airに移ったいきさつや、 Vimを執筆に使えるようにするためのいくつかのささやかな工夫について 書いています。
以下の「技術情報」というページから自由に閲覧できます(無料)。
◆技術情報
http://www.hyuki.com/techinfo/
MacBook Airはとってもいいマシンなんですが、 どうしてもキーボードがときどき指にひっかかるときがあります。 特に右手小指の守備範囲になっている記号類がどうも苦手 なので、 自分用のタイピング練習テキストを作ってみました。 たいへんストイックなテキストなので、私以外に役に立つかわかりませんが公開します。
◆MacBook Air (JIS)で記号タイピング
http://www.hyuki.com/techinfo/typing.html
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最近は時間を見てTikZの写経をしています。 TikZというのはLaTeXで使うことのできる描画パッケージです。 うまくTikZを習得したら、今後「数学ガール」シリーズや 「数学ガールの秘密ノート」シリーズで図を描くときに 利用していきたいなと思っています。 いくつかのサンプルは後ほど「本を書く心がけ」にてご紹介します。
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『数学ガールの秘密ノート/整数で遊ぼう』は今週ずっと再校読みです。 初校のときに比べると内容的にもひっかかる点は少なくて、 非常に細かい修正になります。
いつも感じるおもしろい現象があります。 校正の終わりの段階になると「いったん直したものの、とりやめる」という箇所が出てくるんです。 たとえば「うーん、ここの『テトラちゃんが…』の部分は『テトラちゃんは…』にしようかな」と いったん直す。でも何回か読み返すうちに「いや、やっぱり『テトラちゃんが…』に戻そう」 と思い返すという状況です。
このように「いったん直したものの、とりやめる」という現象が起き始めると、 校正も終盤戦という感じがします。 きっとテキストが局所最適な状態になっているのだと思います。 だから、小さな修正で状態を少し変えても、 「いや、やっぱり……」と元の局所最適な状態に戻る。
「少し動かしたらいつも現在よりちょっと悪くなる」というのは 局所最適な証拠ですよね? 校正でもそのような状況が見られるのがとても興味深いです。
そんなこんなで今週末が再校の読み合わせ。 それが済んだら、結城の手からほとんど離れます。 あとは(結城は)出版を待つばかり。 もうひとがんばりです!
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この結城メルマガの読者さんの @aramisakihime さんのツイートを見かけて、 たいへん驚きました。なんと毎回メモを取りながらこの結城メルマガを 読んでいらっしゃるとのことです(!)。
https://twitter.com/aramisakihime/status/400245358342594561/
感謝なことですけれど、ちょっと恐縮しております……
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ショップでiPad AirとiPad mini Retinaをいじりながら迷っています。 両方とも画面はたいへんきれい。違いは大きさと値段。 でも、そもそも結城の目的(参考書を読む読書マシン)としては、 現在実働中のNexus 7がまだ現役で十分動ける。 そもそも買う必要ないのでは。
迷う迷う迷う……
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さて、そろそろ結城メルマガを始めましょう。
今回のメインコンテンツは「数学文章作法」です。 いつもと同じくPDFでお送りします。 それから「本を書く心がけ」のコーナーでは「図の描画」についてお話しします。 こちらもいくつかPDFをお送りします。
どうぞお楽しみください!
目次
- はじめに
- 数学文章作法 - 語句
- 本を書く心がけ - 図の描画
- 次回予告 - フロー・ライティング
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