●栃木県宇都宮市で7歳の男児が重い糖尿病を患っているのにもかかわらず、適切な治療を受けられずに死亡するという出来事がありました。いや、正確に言うと治療を止められてしまったのです。
これは60歳の自称祈祷師で会社役員の男が、男児が糖尿病のためにインスリン注射が不可欠だということを知りながら、自身に特別な能力があると男児の両親に信じ込ませ注射をさせずに呪文を唱えたり体を触るだけの行為を「治療」と称し行っていたものです。
当然のことながらそんなもので治るはずもなく、衰弱が進み遂には死に到りました。この男は「悪霊をはらう報酬」などとして、両親から200万円以上を受け取っていました。男児は病院で1型糖尿病と診断され現在の医学ではインスリン注射が将来にわたって必要になることから両親にしてみれば、まさに藁にもすがる思いだったのかもしれません。そんな気持ちに乗じて金を巻き上げ、挙句の果てに子供の命まで奪ってしまうとはとんでもない男です。