●兵庫県尼崎市で起きた死亡ひき逃げ事件で、大阪地検は16歳の少年を「車を制御する技術がないのに走行した」として『未熟運転致死罪』で起訴する方針を固めたことがわかりました。

最初にこのニュースを見て「あれっ、16歳なら無免許運転なんじゃないのかな、無免許なのだから未熟に決まっているじゃないか」と思いました。だのになぜ『未熟運転致死罪』などという聞き慣れない罪名になるのか気になり少し調べてみました。それによると危険運転致死傷罪という飲酒など5つの原因に分類される通常よりも刑罰が重くなっている罪があり『未熟運転致死罪』もその中の一種だということがわかりました。事故原因が運転者の責任が重大だと判断された時に、危険運転致死傷罪は適用されるようです。

今回の件も少年が「(事故当時に乗っていた)ワンボックス車のような大きな車は運転したことがなかった」と供述し、防犯カメラにも事故の状況が映っておりそれを検証した地検が少年の運転技術が極めて未熟だったと判断したものです。しかし、もし事故車両がワンボックス車でなく、もっと小さな少年が運転したことのある車種だったらこの罪は適用されなかったのかもしれないと知って呆れてしまいました。