1、音の美しさ
2、機能としての美しさ
3、概念としての美しさ
4、形の美しさ
ここで、この四つについてそれぞれ見ていく。
まず、「音としての美しさ」。
これは、別の言い方をすれば「朗読したときの聞こえ方の良さ」ということになろう。口から音として出したときの美しさだ。
その最も代表的なものといえば、「七五調」ということになる。
「古池や蛙飛び込む水の音」
「ちはやぶる神代も聞かず竜田川からくれなゐに水くくるとは」
これらを音読したときの、独特のリズム。また収まりの良さ。そうした要素が、聞く者に音としての美しさを感じさせる。
あるいは、七五調でなくとも美しい音の言葉というものはある。
例えば、ぼくが好きなのは「百年の孤独」の書き出しだ。
「長い歳月が流れて銃殺隊の前に立つはめになったとき、恐らくアウレリャノ・ブエンディア大佐は、父親のお供をして初めて氷と
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