岩崎夏海(著者) のコメント

岩崎夏海 岩崎夏海
(著者)

>>4
車も裏切らないですね。そういう裏切らないものが、人間には必要なのだと思います。
ぼくの好きな「百年の孤独」の主人公は「大佐」と呼ばれる軍人なのですが、彼は心の隙間が生じかけると黙々と彫金をやるんです。半年も一年もやる。それからまた戦線にカムバックするんですね。若い頃に読んで「ああ、そういうことなんだろうなあ」ととても腑に落ちたことを覚えています。
車もいいと思います。手をかけると応えてくれる、そのレスポンス具合がいいのでしょうね。ぼくも昔車に乗っていましたが、あまりいいドライバーではありませんでした。そうすると、車もちょっとずつ、故障していくんですよね。まるで老いて体のあちこちにガタが来るような感じで、「ああ、車も生きているんだ」と思いました。

No.8 143ヶ月前

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