先週、とある場所で講演をした際、聴講された方から――
「近頃は、老若男女が電車の中でケータイゲームをしている。それを見ていると『日本は大丈夫なのか?』と心配になる。昔は、電車の中で新聞や本を読んでいる人が多かった。日本人はバカになってしまったのか?」
「近頃は、老若男女が電車の中でケータイゲームをしている。それを見ていると『日本は大丈夫なのか?』と心配になる。昔は、電車の中で新聞や本を読んでいる人が多かった。日本人はバカになってしまったのか?」
とのご質問を受けた。
ぼくはそれを、なかなか面白い質問だと思った。なぜなら、これまで意識したことはなかったが、言われてみると、一つの現代社会を象徴するような事象であると感じたからだ。
そこで今日は、それについてぼくがした回答を書いてみたい。
ぼくはそれを、なかなか面白い質問だと思った。なぜなら、これまで意識したことはなかったが、言われてみると、一つの現代社会を象徴するような事象であると感じたからだ。
そこで今日は、それについてぼくがした回答を書いてみたい。
まず、「人間の頭の良し悪し」というのは、かなりの部分で「社会の情報化」に依存する。情報化社会が進めば進むほど、頭の良い人が増える。
300年前、ヨーロッパでは識字率がわずか3%だった。多くの人に情報が行き渡らなかったからだ。しかし今は100%になった。昔と比べ、情報が行き渡るようになったからだ。
このことから、
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